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環境 vol.9

『新・環境経営』を理解する上での3つの視点 第2回 「環境経営」は経営の本質的テーマ 求められるのは、新しいビジネスモデルを創る気概

株式会社 環境経営戦略総研 取締役社長 村井 哲之

リクルート、第二電電を経て現職。各企業に対して「経営品質を高めるコスト削減」を提案し、好評を得ている。指導実績は600社を超える。著書に『コピー用紙の裏は使うな! −コスト削減の真実』(朝日新書)、『ハイヒールと宝石が温暖化をもたらす』(PHP新書)など多数。

以下に紹介した文章は、売上高が5兆円を超える日本を代表する流通企業における「環境経営」の意義付けであり、それへの取組みの姿勢(心意気)です。

「あらゆる仕事の仕方において、CO2を代表とする“環境負荷低減”と“生産性向上”を両立させる新しい仕事の仕方をどこよりも早く体内化する。それが、経営の本質的テーマである」

「小売業はお客様との連携が命。お客様との連携で社会的に価値のあるものを生み出していく。サプライヤーさん、テナントさん、物流業者さんとの連携で相互に価値ある新しいものを生み出すというスタンスで自ら事業を定義する。新しいビジネスモデルを創る気概がある」

敢えて企業名は書きませんが、結構凄いことを言っています。

経営の本質的テーマですから、いくらものが売れても、いくら粗利益が稼げても、その結果がCO2の増加につながるなら、「やらない!」という決断をすると言うことです。

一方、新しいビジネスモデルを創る気概とは、行き着くところ、世界中にCO2を撒き散らして商品(食品)を集め、それを店頭に並べて売ることが地球環境に悪い影響を及ぼすなら、ネットショップや通販、はたまたTVショッピングの世界に出て行く等、今までのビジネスモデルを否定しかねない大きな決断を意味します。

「環境経営」の背景にあるのは“緑の消費革命”

ではなぜ、経営の“本質的テーマ”とまで言い切れるのか!
その背景には、“緑の消費革命”があります。消費(購買)のスタイルが個人であれ、法人であれ急速に“グリーン”に変わっているからです。これまでの購買決定要因である、値段、性能、デザイン、好み、産地に、これからは必ず環境情報(如何に地球環境に負荷をかけないか)が加わっていくのです。企業側が好む、好まざるにかかわらず。

こうした流れを受けて、英国No.1のスーパーであるテスコは、“全ての消費者が環境配慮商品を買う”をビジネスの骨格に据えています。また、同じ英国の衣料品に強いスーパーであるマークス&スペンサーは、店頭商品の8割を地球に優しい商品にすべく、具体的にアイロンや洗濯をしなくてもいい衣料の品揃えを急速に増やしています。

しかし、そこにあるのは、企業イメージをあげるためだけの見せかけのエコや、中身のない「環境経営」ではありません。以下の、マークス&スペンサーのCEOが“不退転の決意”で真の「環境経営」に向けて舵を切ることを決めた際、全従業員に宛てたメッセージに込めた熱い想いこそが、これからの経営の「道標」なのです。

『我々には、(環境に対して)責任を持ったビジネスが期待されています。責任を持ったビジネスと、成長性の高いビジネスは、共存しうるものです。われわれはこれを、「プランA」と呼びます。そこに「プランB」という代替プランは存在しません。

有名な、「プランA」宣言です。まさに、“環境負荷低減”と“生産性向上”を両立させる新しい仕事の仕方をどこよりも早く体内化することが、経営の本質的テーマであることがわかります。

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