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経理
公開日:2025.02.18
経理DXを推進!三井住友銀行の銀行API「Web21サーバー接続サービス」で業務を自動化 - メリットとユースケース

近年、企業の経理業務におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に進む中、多くの企業ではいまだに手作業による振込業務や入出金確認に多くの時間と労力を費やしています。インターネットバンキングへの手動ログインや、データの手入力、入金消込作業など、日々の経理業務における手作業は、人的ミスのリスクを高め、企業の生産性向上の大きな障壁となっています。
このような課題を解決する手段として注目を集めているのが、銀行APIを活用した業務自動化です。本記事では、三井住友銀行の「Web21サーバー接続サービス」を例に、銀行APIの基本的な仕組みから、経理業務の自動化によってもたらされるメリット、具体的な活用シーンまで、企業の経理担当者や経営者が知っておくべき情報を網羅的に解説します。
銀行APIとは?Fintech時代の経理業務に必須の技術をわかりやすく解説!
近年、Fintechの台頭とともに、企業の経理業務においてもデジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に進んでいます。その中で特に注目されているのが「銀行API」です。しかし、「API」と聞いても、具体的にどのような技術で、どのように業務に役立つのかイメージしにくい方も多いのではないでしょうか。
この章では、まず「APIとは何か?」という基本的な疑問を解消し、なぜ今、ビジネスの現場でAPI、特に「銀行API」が重要視されているのかを解説します。
APIとは? - 異なるソフトウェアをつなぐ「共通言語」
APIとは、Application Programming Interface(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)の略称です。これは、異なるソフトウェアやシステム間で、データや機能をやり取りするための技術仕様です。
簡単に言えば、APIはソフトウェア同士が会話するための「共通言語」のようなもので、例えば、私たちが普段使っているスマートフォンアプリの多くは、様々なAPIを活用しています。天気予報アプリが気象庁のデータを利用したり、地図アプリがGPS機能と連携したりできるのも、APIがあるからです。
銀行APIが注目される理由 - DX推進と改正銀行法
近年、あらゆる業界でデジタルトランスフォーメーション(DX)が推進されています。
企業は、IT技術を活用して業務プロセスを効率化し、競争力を強化することが求められています。
特に金融業界では、2018年に施行された改正銀行法により、銀行などの金融機関に対して、フィンテック企業などへAPIを開放する努力義務が課されました。この法改正は、金融サービスのイノベーションを促進し、利用者の利便性を向上させることを目的としています。
この結果、現在ではほぼすべての金融機関がフィンテック企業などとAPI連携を実施し、新しい金融サービスの創出や、業務効率化が進んでいます。経理業務においても、銀行APIは業務自動化を実現する重要な技術として注目されているのです。
銀行APIサービス導入前と導入後の違い - 手作業からの脱却
では、銀行APIは具体的にどのように経理業務を変えるのでしょうか?
この章では、銀行API導入前後の変化を比較しながら、その効果を解説します。
導入前:4つの手作業が経理担当者を悩ませる
従来の経理業務では、インターネットバンキングを使った入出金明細の取得や、取引先との間の入金・送金などの業務の多くが、手作業に依存していました。具体的には、経理担当者は毎日、以下のような業務を手作業で行う必要がありました。
- 1.インターネットバンキングへのログイン
- 2.残高照会や入出金明細のダウンロード
- 3.振込明細の手作成
- 4.入金消込
これらの手作業は、時間と労力を要するだけでなく、人的ミスが発生するリスクも伴います。特に、多くの取引データを扱う場合、入力ミスや確認漏れが発生しやすく、業務効率を低下させる大きな要因となっていました。
導入後:銀行APIで経理業務を自動化!システム連携で工数削減

銀行APIを導入することで、企業のシステムと銀行のシステムを直接接続し、これらの業務を自動化することが可能になります。
例えば、経理担当者の日常業務である企業口座の残高照会や入出金明細の取得、振込データの送信などを、スケジューラ機能を使って自動的に実行できます。これにより、手作業で行っていた口座情報関連の経理業務を自動化でき、作業時間の大幅な短縮とオペレーションミスの防止に繋がります。
さらに、自社システムと銀行システムの連携により、手作業による入力ミスや作業漏れなどのヒューマンエラーを排除できます。これにより、業務効率が飛躍的に向上するだけでなく、データの正確性も担保されます。
戦略的な資金管理への転換 - 経理担当者の役割が変わる
銀行APIの活用により、リアルタイムでの口座残高や取引明細の確認が可能となり、より正確な財務情報の把握が実現できます。これにより、経理担当者は単純な事務作業から解放され、データ分析や経営戦略の立案など、より付加価値の高い業務に注力することが可能となります。
IT活用、クラウド会計の導入、アウトソーシングなどを会社の状況に合わせて適切に取り入れることで、経理部門のコスト削減だけでなく、会社全体の生産性向上につなげることができます。
銀行APIで実現する経理業務効率化 - 5つのユースケース
銀行APIの導入は、経理業務に具体的にどのようなメリットをもたらすのでしょうか?ここでは、銀行APIを活用することで実現できる、代表的な5つの業務改善例をご紹介します。

1.リアルタイム入金確認 発送業務をスピードアップ
銀行APIを導入することで、顧客からの入金を24時間365日リアルタイム(メンテナンス時を除く)で確認することが可能になります。これにより、入金確認から商品発送までのリードタイムを大幅に短縮できます。
特に、ECサイト運営や、証券会社、生命保険会社など、入金確認の即時性が求められる業種において、顧客満足度の向上と業務効率化に大きく貢献します。従来の、人間による入金確認と異なり、手作業が不要となることで人為的ミスを防ぎ、お客さまの待ち時間も最小限にできます。
2.大量の振込処理を自動実行
銀行APIを活用した振込の自動化により、振込業務の大幅な効率化と、人的ミスの削減を実現できます。従来は、手作業で行っていた振込業務を自動化することで、金額の相違や振込先の誤りといった、事務ミスを防ぐことができます。
特に、給与支払いや取引先への支払いなど、大量の振込処理が発生する業務において、その効果は絶大です。既存のシステムから振込情報を直接取得できるため、データ入力の手間も省け、作業時間を大幅に削減できます。
3.振込前の口座確認で組戻しを防止
銀行APIの口座確認機能を利用することで、振込先口座の存在確認や、名義の整合性を事前にチェックすることが可能です。これにより、振込不能による組戻し手続きの発生を未然に防ぎ、確実な振込実行を実現できます。
特に、単発アルバイト従業員等への給与振込や、一回限りのお取引先が多い企業の支払い業務や、保険金の振込など、正確性が求められる場面で効果を発揮します。
4.データ改ざんリスクを軽減!銀行APIでガバナンス強化
銀行APIによるシステム間の自動データ転送は、手作業によるデータ入力や改ざんのリスクを大幅に軽減します。適切な承認プロセスと組み合わせることで、経理業務の効率化とガバナンス強化を同時に実現できます。
5.残高情報の自動取得で、資金管理を高度化・効率化
銀行APIを活用することで、銀行口座の残高や取引明細をリアルタイムで一元管理することが可能になります。これにより、財務情報の透明性が向上し、より高度な資金管理を実現できます。
三井住友銀行の「Web21サーバー接続サービス」が選ばれる理由 - 充実の機能と安心のサポート
数ある銀行APIサービスの中でも、三井住友銀行の「Web21サーバー接続サービス」は、多くの企業に選ばれています。
その理由は、充実した機能と、安心のサポート体制にあります。
1.参照系・更新系APIで、柔軟なシステム連携を実現
三井住友銀行の「Web21サーバー接続サービス」は、参照系APIと更新系APIの2種類を提供しています。
- ・参照系API:預金残高照会、入出金明細照会、振込入金明細照会など、口座情報の取得が可能です。
- ・更新系API:総合振込、振込・振替サービスなど、取引処理を実行できます。
これらのAPIを活用することで、従来のインターネットバンキングで行っていた手動操作による照会結果のダウンロードや、振込データのアップロードといった作業を自動化し、業務効率を大幅に改善できます。
2.不正アクセスを防止
三井住友銀行の「Web21サーバー接続サービス」は、クライアントIDと暗号化キーを組み合わせた、高度なセキュリティシステムを採用しています。利用開始時には、インターネットバンキング上での本人確認手続を経て、クライアントIDと暗号化キーが発行され、さらにクライアントパスワードとURLの登録が必要となります。
3.豊富な導入実績と充実のサポートで、導入も安心
「Web21サーバー接続サービス」は、IT企業や金融業を中心に、多くの企業で導入され、業務の自動化・効率化に貢献しています。
例えば、ある導入企業では、従来15分ごとに手作業で行っていた取引確認を自動化しました。また、別の企業では、定例振込業務を自動化することで、人件費の大幅削減と業務効率化を達成しました。さらに、基幹系システムとの連携により、従来の手作業によるダウンロードやアップロード作業を削減し、業務効率化を実現している事例もあります。
導入前には、専門スタッフが丁寧にヒアリングを行い、貴社の業務に最適なAPI連携プランをご提案します。導入後も、充実したサポート体制で、安心してご利用いただけます。
まとめ - 銀行APIが経理業務にもたらす革新
本記事では、銀行APIの基本的な仕組みから導入効果、三井住友銀行の「Web21サーバー接続サービス」の特長を詳しく解説しました。
銀行APIは、経理業務におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させる重要な技術であり、以下のようなメリットをもたらします。
- ・業務効率の大幅な向上:手作業による入出金明細の取得や入力作業を自動化し、人的ミス削減とデータの正確性向上を実現し、経理担当者の作業時間を大幅に削減します。
- ・リアルタイム処理の実現:24時間365日の入金確認が可能となり(メンテナンス時を除く)、迅速な商品発送や取引処理を実現します。
- ・セキュリティとガバナンスの強化:システム間の直接データ転送によるデータ改ざんリスクの軽減と、承認プロセスの厳格化を支援します。
- ・資金管理の効率化と高度化:より正確な財務情報の把握が可能になり、戦略的な意思決定に貢献します。
三井住友銀行の「Web21サーバー接続サービス」は、これらのメリットを最大限に引き出す、信頼性の高いAPIソリューションです。
経理DXの第一歩として、三井住友銀行の「Web21サーバー接続サービス」の導入を、ぜひご検討ください。
(※)本記事は株式会社Apolloに制作を一部委託しております。