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経理
公開日:2022.06.29
在庫管理はなぜ必要?重要性や効率化で生まれるメリットを解説

在庫は、企業の持つ資産のひとつです。正しく在庫管理を行い、常に適切な在庫数や管理体制をキープすれば、生産性の向上や利益向上につながります。
本記事では、在庫管理が必要な背景や重要性、在庫管理システムの活用メリットについて解説します。現在の在庫管理手法に問題がないか、あらためて確認してみましょう。
在庫管理とは?
在庫管理とは、企業が保有している在庫を管理し、必要に応じて最適な状態で利用できるようにしておくことです。
「在庫」というと、小売店が仕入れた商品などをイメージする方もいるかもしれません。しかし、そもそも在庫とは、商品在庫だけを指すものではなく、後に商品となって販売されることになる物の材料も含まれます。たとえば、製造業では将来的に利用する可能性が高い原材料などを事前に購入して保有しておくことがありますが、これも「在庫」です。
それらの在庫が、「どこに」「どのように」「いくつ保管されているのか」を把握し、それが適切な状態であるかをチェックするために必要なのが在庫管理です。さらには、在庫数の確認だけでなく、在庫数がそもそも適切な数であるか、在庫の状態に問題がないか、在庫の保管状況は適切かといったことの管理全般が、在庫管理には求められます。
企業活動における在庫管理の重要性
在庫管理は、企業活動において非常に重要な役割を担っています。在庫管理を適切に行うことの重要性について、5つのポイントを解説します。

利益向上を目指すことができる
在庫管理によって常に適正な数の在庫をキープできるようになれば、効率良く利益を出せるようになります。
在庫が多いということは、それだけ無駄な仕入れにお金を使っているということがわかりますし、在庫が少なければ販売機会を逸している可能性があります。在庫管理は、利益向上を目指す上でも重要な業務なのです。
在庫責任の所在が明確になる
企業によっては、営業部門や生産部門が在庫の管理を行うことがあります。
しかし、企業内で在庫管理の意識を高める上でも、在庫管理の専門部門を作り、その担当者に責任を持たせるようにしてみましょう。在庫に関する問題の責任が明確化しやすくなります。在庫管理に関する意識が高まれば、営業部門なども含めて在庫数を厳密に管理していく意識が社内に醸成されます。
生産性の向上が期待できる
どこに何があるのかが正確に把握できていれば、必要なときに必要な材料や商品をスムーズに取り出すことができます。
在庫がどこにあるのかわからなかったり、書類上あることになっている在庫がなかったりすると、在庫を探したり新たに手配したりする必要が生じ、手間や時間といった無駄なコストが生まれます。また、多大な在庫の管理がおろそかなままだと、必要なときに必要な物が見つからず、商機を失うこともあるでしょう。
しかし、在庫管理によって常に在庫の状況が明らかになっていれば、無駄なリソースや好機を逸することが減り、生産性の向上が期待できます。
倉庫スペースの適切な確保や品質向上につながる
適切な在庫管理をするためには、定期的に在庫を整理し、棚卸をしたり種類ごとに管理タグをつけたりといった業務が必要になります。在庫を種類ごとに分類し、管理しやすいように保管すると、倉庫のデッドスペースが減り、効率良く在庫を収納できるようになるでしょう。
保管場所の確保にもコストがかかりますので、整理整頓を徹底すれば無駄なコストの削減につながるのです。
さらに、在庫を整理し、品物の古い順に利用するようルール策定をすれば、在庫の劣化を防ぐ対策にもなります。それらの対策が徹底されれば、在庫価値の低減を防げるだけでなく、品質の向上や顧客満足度の向上といった経営面のメリットに直結していきます。
キャッシュフローの改善につながる
在庫を多く持つということは、それだけ現金を支出して商品や原材料を買ったということになります。その状態が漫然と続けば、キャッシュフローの悪化につながりかねません。また、購入した在庫は企業の資産に計上されますが、経年とともに劣化したり、商品価値を失ったりすれば、購入時と同じ価値を維持することができなくなってしまうでしょう。
在庫管理をして適切な在庫量を保つことは、キャッシュフローの改善にもつながるのです。
在庫管理システムを活用するメリット
在庫管理を効率的に行うためには、在庫管理システムの利用が便利です。続いては、在庫管理システムを活用する5つのメリットをご紹介します。

1 確実で迅速な管理が行える
在庫管理システムは、原材料の入荷から製品の集荷まで、さまざまな状態の在庫管理を自動的に行います。担当者が倉庫で一つひとつ数を数えて在庫管理表に記入し、パソコンで入力するといった手間をかける必要はありません。
また、在庫管理システムは、仕入数と出荷数の管理や、移動中の在庫の管理、ある製品を使うために必要な在庫の確保といった、さまざまな切り口で在庫をシステマティックに管理できます。スピーディーに在庫に関わる業務を完了できるため、迅速な納品による顧客満足度の向上につながるでしょう。
2 リアルタイムで在庫数を把握できる
在庫管理システムを活用すれば、現在の在庫状況がリアルタイムで把握できます。
適切な数をキープし続けることが容易になることから、「欠品を防ぐために在庫を多めに確保しておく」といった予防策をとる必要性が減り、余剰在庫の削減とそれに伴うコストの削減が可能になります。
また、複数の店舗がある場合、特定の商品が売れない店舗から売れる店舗に移動するなども可能になります。こういった側面から商機を逸しない、売上向上につながることもリアルタイムに在庫状況を把握するメリットです。
3 管理コストが削減できる
在庫管理を人の手で行うには、多大な人件費がかかりますが、管理をシステム化すれば、それらのコストを削減できます。
また、在庫管理システムによって倉庫内の整理整頓が徹底されれば、余剰スペースを割り出すことができ、無駄な家賃や光熱費などの削減につながる可能性もあります。
4 ヒューマンエラーを防止できる
在庫管理システムでは、在庫数の把握から計算までをすべて自動で行いますので、入力ミスや計算ミスといったヒューマンエラーが起こりません。
実際の在庫数とシステム上の在庫数を照らし合わせる棚卸業務も必要ですが、それ以外の業務は、システムの導入でほぼ自動化できます。棚卸業務についても、ハンディターミナルなどの携帯端末を活用することで、できるだけミスが起こらないようにすることも可能です。
5 需要予測の精度向上
在庫管理システムを導入すれば、過去の在庫データを蓄積していくことで、繁忙期の予測や時期によって必要な在庫数の算出が容易になります。
確実性の高いデータが取れますので、適切な在庫をスムーズに確保できるでしょう。
デジタルサービスの導入でスムーズな在庫管理を
在庫管理は経営に直結する重要な業務です。コストはできるだけ省き、商機の獲得や顧客満足度の向上へとつなげていきましょう。在庫管理の手法でお悩みの方は、販売から在庫の管理まで対応可能なデジタルサービスの活用をおすすめいたします。
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