総務

公開日:2022.05.30

BPOとは?アウトソーシングとの違いや導入メリット、注意点を紹介

BPOとは?アウトソーシングとの違いや導入メリット、注意点を紹介

企業活動は、コア業務以外にも行うべきさまざまな業務があります。ノンコア業務を効率良く処理し、コア業務に注力するためには、BPOの活用が便利です。
BPOの市場規模は年々拡大しており、サービスを活用している企業は増加していると考えられます。ただし、BPOは安易に始めてしまうと、期待した効果を得られない可能性もあるため注意が必要です。
ここでは、BPOのメリット・デメリットのほか、検討する際の注意点について解説します。

主にノンコア業務を委託するBPO

BPO(Business Process Outsourcing)とは、アウトソーシングの形態のひとつです。自社業務の一部だけを外部に委託するのではなく、部門ごと委託するように、特定の業務プロセスのすべてを継続的に委託することを指しています。

特に、企業の利益に直接的につながるコア業務以外のコールセンターや人事労務、経理といったノンコア業務にBPOを導入するケースが多くあります。

BPOと通常のアウトソーシングとの違い

業務の外部委託の代表的な方法に、アウトソーシングがあります。BPOもアウトソーシングの一種ではありますが、主に対応範囲の違いによって使い分けられています。

一般的なアウトソーシングは、自社業務の一部を外部委託することを指します。一方、BPOはノンコア業務や、自社がノウハウを持たない業務についてまとめて外部委託します。
たとえば、給与計算のみを外部委託する場合はアウトソーシングにあたりますが、福利厚生や勤怠処理、各種申請手続きなど、人事関連業務のすべてを外部に対応してもらう場合はBPOに該当します。

BPOのメリット

BPOのメリット

BPOによって、企業は業務をより効率良く行えるようになります。続いては、BPOを導入することで得られる、3つのメリットについて見ていきましょう。

コスト削減

BPOは、一部の業務だけでなく、部門やプロセスをまとめて外部に委託します。そのため、該当の業務で必要となる採用や教育のほか、該当の部署を設置するための設備費といった各種コストが削減可能です。
また、従来、人件費は固定費として計上しますが、BPOを導入した場合は変動費になります。コスト削減を考える際はまず、売上に影響しない固定費を減らすのが定石であるため、固定費を削減できるBPOは経営上もメリットがあるといえるでしょう。

リソースをコア業務に集中させられる

ノンコア業務を外部に委託すれば、より多くの社内リソースをコア業務に割けるようになります。
企業の競争力を高めていくためには、コア業務への注力が必須です。特に、従業員数の多くない企業の場合、コア業務を担当する社員の手が空いたときに事務作業を行うケースもあります。
このような状態を解消し、従業員がコア業務に注力できれば、コア業務の質を高めることができるでしょう。

高いパフォーマンスを期待できる

BPOサービスを提供している企業は、該当の業務についての専門的なスキルを有している場合が多いでしょう。そのため、自社で一から対応できる人材を育成したり、コア業務の合間に対応したりするよりも高いパフォーマンスを期待できます。
プロフェッショナルとして確実に業務を遂行してもらえるだけでなく、多数の事例やノウハウをもとに適切なコンサルティングや業務改革の提案などを行ってもらえる場合もあります。

BPOのデメリット

コストを削減し、業務効率を上げるのに役立つBPOですが、デメリットもあります。BPOの導入が失敗に終わらないよう、デメリットも理解した上で検討してください。

社内にノウハウが蓄積されない

BPOでは、自社の業務の一部をまとめて外部に委託するため、該当業務に関するノウハウがまったく蓄積されません。後から自社で対応しようとした場合、部門を一から構築する必要があり、多大な労力とコスト、時間がかかります。

また、外部委託した業務については、社内で把握できている人間が誰もいないといった状況にも陥りかねません。委託先から業務の進行状況や結果報告をこまめに受けるなど、コミュニケーションをとりながら利用していく必要があるでしょう。

情報流出の可能性がある

BPOで外部委託することの多い業務には、人事や労務、経理などのバックオフィス業務が含まれます。取引先に関する情報や、従業員のプライバシーに関わる情報を委託先に預けることになるため、情報管理には十分な注意が必要です。

BPOサービスを提供している会社の情報管理体制について十分な確認を行うとともに、万一の際にどのような対応をとるのかについても、書面で取り決めておく必要があるでしょう。

BPOを検討する際の注意点

BPOを検討する際の注意点

BPOを検討することになったら、下記の4つの注意点について、しっかり確認してください。
一度外部に委託した業務を自社で引き取ったり、別の企業に委託し直したりするのは、手間とコストの無駄になります。最初から、最適な選択ができるようにしましょう。

委託する業務がBPOに適しているか検討する

委託する業務がBPOに適した業務であるか否かは、十分検討する必要があります。たとえば、コールセンターは、外部に委託されることも多い業務です。しかし、自社のサービス内容に対してきめ細やかな案内が必要な場合や、スピーディーな社内共有が必要な場合など、取り扱う内容によっては、BPOに適さないケースもあるでしょう。
BPOで委託を予定している業務の内容が、本当にBPOに適しているかどうかは慎重に検討してください。

委託先の専門性を確認する

BPOサービスには、さまざまな種類があります。委託したい業務については、高い専門性を持ったBPOサービス会社を探すといいでしょう。
BPOを導入した場合、該当業務のクオリティは委託先に左右されます。専門業者であれば必ず高いスキルを持っているとは限りませんので、実績やトラブル発生頻度、蓄積してきた専門分野は何かといったことも十分に確認してください。

セキュリティ対策に問題がないか確認する

委託先には、自社が持つさまざまな情報を提供することになります。これらの情報が漏洩してしまうと、取引先や従業員に多大な損害を及ぼす可能性があり、自社の信頼も失墜するおそれがあります。委託先にはあらかじめ、どのようなセキュリティ対策を講じているのかを確認し、不安なく情報を預けられると判断できた委託先を選ぶようにしてください。

セキュリティ対策のひとつの指針として、個人情報の適切な保護措置を講じている事業者であることを示す「プライバシーマーク」を取得した企業を選ぶ方法があります。プライバシーマークさえ取得していれば安心と断定できるわけではありませんが、判断基準のひとつになるでしょう。

費用対効果を検討する

BPOはコスト削減にもつながる可能性がありますが、削減額の程度は企業の状況によって変わります。
BPOの導入が本当にコスト削減につながるのかどうか、また、十分なメリットが得られるのかどうか、導入前と導入後のコストや業務フローの変化をシミュレーションしておきましょう。

BPOを活用して事業拡大を目指そう

BPOのメリットを最大限に得るためには、信頼できるビジネスパートナーを見つけることが必須です。業者の選定を誤ってしまうと、期待した効果を得られないばかりか、情報漏洩といったトラブルにもつながりかねません。

信頼できるビジネスパートナー探しには、SMBCグループが提供するビジネスマッチングサイト「Biz-Create」がおすすめです。数多くのニーズの中から自社にマッチする企業を探したり、自社のニーズを登録して商談を行ったりすることができます。ニーズ登録や、マッチングを希望する企業の検索・商談は、無料で利用できますのでぜひご活用ください。
また、SMBCグループが提供する「PlariTown」では、業務効率化やDX推進に資する各種デジタルサービスや、それぞれの企業に合った業界ニュースやレポートをワンストップで提供しています。より効率の良い経営のために、ぜひご活用ください。

ビジネスマッチングサイト Biz-Create【ビズクリエイト】

合わせて読みたい記事