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公開日:2022.11.02

CMSとは?種類や導入メリット、導入事例などをくわしく紹介

CMSとは?種類や導入メリット、導入事例などをくわしく紹介

ウェブサイトのコンテンツ作成・更新のスピードを加速させたいとき、役立つのがCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)です。
CMSがあれば初心者でも容易にサイトの構築や運営ができるため、「サイト運営を分業して担当者の負担を軽減したい」「自社サイトの集客率を高めるためにコンテンツマーケティングを始めたい」といった場合のソリューションに向いています。
ここでは、CMSの概要や種類と特徴のほか、導入メリット、導入事例などについてくわしく解説します。

CMSとは、ウェブサイトのコンテンツを一元的に保存・管理するシステムのこと

CMSとはContent Management Systemの略で、ウェブサイトのコンテンツを一元的に保存・管理するシステムのことです。従来、ウェブサイトを構築・更新するには、HTMLやCSSといった専門知識の習熟が必要であり、エンジニアのスキルに依存していました。

CMSを導入すると、ウェブサイトのコンテンツを構成する画像や、デザイン、レイアウトといった要素をデータベースに保存しておけば、必要な情報をCMSが組み合わせてウェブページを作成してくれます。これにより、マーケター、広報・人事担当者など、ウェブサイトに関わる各担当者が自身でウェブサイトを改善でき、エンジニアはより専門的で代替のきかない作業に集中することが可能となるでしょう。

CMS導入によるウェブサイト制作の変化

CMSを導入すると、ウェブサイトを制作する上で何が変わるのでしょうか。これから、CMS未導入のウェブサイト制作と、CMS導入済みのウェブサイト制作を具体的に説明します。作業工数がどれだけ変わるのか、確認してみてください。

CMS未導入のウェブサイト制作

CMS未導入の場合、HTMLやCSS、Javascript、PHPといったプログラミング言語を用いて、ウェブサイトのデータを作成します。1ページずつデータを作成するため、作業工数は増える傾向があります。

CMS未導入のウェブサイト制作 イメージ

CMS導入済みのウェブサイト制作

CMS導入済みの場合、CMSのデータベースに格納されたデータを、CMSが組み合わせてウェブページを作成してくれます。ウェブページが自動的に生成されるため、工数の削減が期待できます。

CMS導入済みのウェブサイト制作 イメージ

CMSを使ってできること

CMSを使うと、具体的にはどのようなことができるようになるのでしょうか。ここでは、CMSを使ってできる6つの事柄を確認していきます。

1 コンテンツの作成

コンテンツの作成は、CMSのメイン機能です。CMSであればプログラミング言語に詳しくなくても、テキストや画像、動画、SNSなどを活用したコンテンツを作成できます。

2 コンテンツのテンプレート作成

商品のレビューページなど、似たページを複数枚作成する必要がある場合、CMSを活用すれば汎用性の高いテンプレートを設定できます。一からページを作る必要がなく、作業の効率化が可能です。

3 直感的な操作

公開されるウェブページのイメージを見ながら、掲載する文字や画像の追加・修正画面を直感的に操作することができます。

4 レスポンシブ対応

パソコンの画面用にウェブページを作成するだけで、スマートフォン・タブレットなどデバイスの種類・画面サイズに応じたウェブページを自動的に作成・表示してくれます。

5 SEOによる流入促進

CMSには、SEO(検索エンジン最適化)に関する機能が搭載されているものもあります。SEOに必要なタグなどが用意されており、ユーザーの流入促進が期待できるでしょう。

6 編集チーム管理

編集チーム管理機能を使えば、ウェブサイトに関わる人の役割によって操作権限を設定できます。不特定多数の人が編集を行うことでウェブサイトの設計が複雑になってしまうことも防げるでしょう。

CMSの種類と特徴

CMSは、「オープンソース型CMS」「商用パッケージ型CMS」「クラウド型CMS」の3つに大別できます。ここでは、それぞれの種類の特徴について見ていきましょう。

オープンソース型CMS

オープンソース型とは、ソースコードが一般公開されているCMSのことです。費用をかけずに導入でき、汎用的で自由度も高い特徴があります。反面、商用利用を目的としていないため、搭載機能が必要最小限である傾向にあり、比較的小規模なウェブサイトに向いたCMSといえます。企業によっては、オープンソース型の利用を禁じている場合もあるでしょう。

商用パッケージ型CMS

商用パッケージ型CMSとは、システムベンダーが販売しているCMSを指します。ライセンス費用はかかりますが、商用利用を目的としていて公式サポートもあるので、中〜大規模のウェブサイト向けだといえるでしょう。

クラウド型CMS

クラウド型CMSとは、ベンダーが管理するサーバーにデータを保管し、インターネット経由で利用するCMSです。ソフトウェアの導入やサーバーの準備がほぼ必要なく、コストを抑えてすぐに導入できます。必要なリソースのみを指定できるため、無駄のない点が特徴です。

CMSを導入するメリット

CMSを導入すると、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。ここでは、CMS導入の6つのメリットをご紹介します。

1 ウェブページの更新・追加が簡単に実施できる

ウェブページの集合体として構成したウェブサイトのデザインや発信するメッセージは、企業イメージに直結します。魅力的なウェブサイトは、ブランディングにも高い効果を発揮するでしょう。CMSを使えば、ウェブサイト制作の専門知識の有無に関わらず、誰でも簡単にウェブページの作成や情報の更新・追加を実施することができます。

2 簡潔かつ安全な分業体制を構築できる

CMSがあれば、各ウェブページの担当者が直接ウェブページの情報を更新・追加できます。煩雑な運用体制は必要無く、無駄のない安全な分業が可能となるでしょう。

3 マルチデバイスへの対応が容易になる

CMSがあれば、パソコン・タブレット・スマートフォンなど、閲覧するデバイスに応じたテンプレートを選択可能です。各デバイスに適切なウェブページが自動的に生成されるのは大きなメリットです。

4 検索サイトからの集客力を高められる

CMSなら、コンテンツの追加や修正作業も簡単です。そのため、パソコン・スマートフォン双方で検索順位を上げるための改善も図りやすく、ウェブサイトの集客率向上が期待できます。

5 タイマー予約で情報の公開・非公開を自動化できる

イベントやキャンペーンの情報など、情報の解禁から取り下げまでの期間が決まっているコンテンツは、タイマー予約機能のあるCMSであれば、公開・非公開の予約設定ができます。これにより、担当者の作業漏れ防止、業務効率化を実現できます。

6 ウェブページの更新費用を削減できる

ウェブページの作成や修正を内製化できれば、ウェブ制作会社にウェブサイトの更新を依頼する必要が無くなるため、委託費用の削減ができるでしょう。

CMSのマーケティングツールとしての進化

デジタルマーケティングの普及に伴って、CMSをマーケティングツールのひとつとして活用する企業が増えています。
CMSの中には、アクセス解析機能や、BtoBマーケティングを行う上で欠かせないリードのスコアリング機能を搭載しているものもあり、MA(マーケティングオートメーション)との連携によって、より受注確度の高いクライアントから効率的に営業活動を展開することもできます。
ほかにも、さまざまなツールとCMSを連携すれば、ユーザーごとに最適化されたウェブページを表示させることが可能です。CMSは、進化し続けるマーケティングツールとして事業に大きく役立つでしょう。

CMSの導入事例

最後に、CMSを導入したことで業績をアップさせた企業の事例を2つご紹介します。CMSが事業に対して具体的にどのような効果を発揮するのか確認していきましょう。

不動産会社A社の事例:マルチデバイス対応で、課題だったスマートフォンからの閲覧に対応

社員数名の不動産会社であるA社。数百万円のコストを投じて制作した公式サイトはスマートフォン非対応であり、ウェブ制作会社からは「こういう仕様だ」と言われてあきらめていたそうです。
しかし、マルチデバイス対応CMSを導入し、さらにはSEOを行ったところ、エリア名とテナントのキーワードで検索順位1位に表示されるように。物件登録も簡単に追加・変更ができるようになったことでテナント物件の成約率も高まり、ランニングコストも従来の1割程度にまで削減できたそうです。

印刷会社B社の事例:CMS導入後の記事コンテンツで、ウェブサイトのアクセス数が前年比の140倍に

商業印刷や抗菌印刷を長年行っている老舗印刷会社のB社。モバイル閲覧への対応をきっかけにCMSを導入し、ウェブサイトのリニューアルを遂行しました。リニューアル後はCMSの機能を存分に活用しながら、コンテンツの更新も随時、行っていたようです。
その際、コロナ禍の時代に求められる情報をタイムリーに発信。抗菌仕様の商品も発売しました。それらのコンテンツマーケティングの成果で自社ブランドの認知が拡大していき、ウェブサイトのアクセス数が前年比の140倍にまで伸びました。

CMSはウェブサイト運用・改善だけでなく、マーケティングにも役立つツール

ウェブサイト運用の効率化だけでなく、売上増加やブランディングを実現するためにも、CMSは導入する意義があるでしょう。

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