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公開日:2022.03.18

クラウドソーシングとは?企業が活用するメリット・デメリットを紹介

クラウドソーシングとは?企業が活用するメリット・デメリットを紹介

クラウドソーシングは、働き手と発注する企業双方にメリットがある方法として、今や世界規模でクラウドソーシングの市場拡大が続いています。
ただ、その仕組みや従来の外注との違いなどについては、広く知られているとはいえません。ここでは、クラウドソーシングの仕組みと企業が利用するメリット・デメリットについて解説します。

クラウドソーシングとは、インターネットを介して業務を依頼するビジネス形態のこと

クラウドソーシングとは、企業や個人がインターネット上で不特定多数の人に業務を依頼するビジネス形態です。クラウドソーシングという名称は、「crowd(群衆)」と「sourcing(調達)」を合わせた和製英語になります。

業務委託の方法はいくつかありますが、業務を委託したい企業がインターネット上で委託したい業務の内容を開示して受注希望者を募るパターンが一般的です。そうして集まった応募者の中から、企業側が委託する業者または個人を選んで発注します。

アウトソーシングとの関係

クラウドソーシングは、広い意味ではアウトソーシングの一形態といえます。アウトソーシングといえば、単なる業務委託ではなく、企業価値を高めるために外部リソースを活用することを指すことが多いです。一方、クラウドソーシングでは、業務を受注しているのはフリーランスが中心です。また、クラウドソーシングならではの部分としては、不特定多数への発注が可能であることが挙げられます。

クラウドソーシングで依頼できる仕事内容

クラウドソーシングで依頼できる仕事内容は、多岐にわたります。代表的なものとしては、下記のような仕事が挙げられます。

  • ・システム開発 … ウェブシステムやアプリケーションの開発・保守・運用など
  • ・記事作成・ライティング … コピーライティング、オウンドメディアの記事作成など
  • ・デザイン・イラスト作成 … ロゴやバナーのデザイン、DTPデザイン、キャラクター作成など
  • ・ウェブ制作・ウェブデザイン … ECサイトのデザイン、ウェブサイトの制作、UX設計など
  • ・事務作業 … データ入力、データ分類、資料作成サポートなど
  • ・翻訳・通訳 … 各種言語の翻訳・通訳
  • ・ビジネス・マーケティング・企画 … マーケットリサーチ、ウェブマーケティング、イベント企画、コンサルティングなど
  • ・写真・動画・映像 … 写真や動画の撮影・編集、マンガやアニメの作成、作曲、ナレーション作成など

クラウドソーシングの仕組み

クラウドソーシングの仕組み

クラウドソーシングを利用するには、クラウドソーシング業者の仲介サービスを利用するのが一般的です。
企業がクラウドソーシングサービスを利用したい場合、まずは自社のアカウントを作成し、クラウドソーシングサービスのサイト上に業務の詳細や納期、報酬額などの依頼内容を掲載します。そして、それを見たサービス登録者の中から、受注希望者を募ることになります。

クラウドソーシングで業務を依頼する方法

クラウドソーシングで業務を依頼する方法には、大きく分けて下記の3つあります。それぞれについて、詳しく説明していきます。

プロジェクト形式

プロジェクト形式は、発注者と受注者が1対1で仕事を進める、最も基本的な形式です。発注者はサイト上に業務の詳細や納期などの依頼内容を掲載し、それを見て、受注を希望する人たちが制作時間や報酬金額を提案します。発注者は届いた提案書を見比べて、受注希望者の中から業務を委託する人を選び、個別に契約を結んだ上で作業に入ってもらいます。
プロジェクト形式は、システム開発やウェブサイトの制作など、ある程度技術を必要とする案件向きです。

コンペ形式

コンペ形式は、発注者が最初に条件を提示し、それに対して寄せられた提案・作品の中から、気に入ったものを選んで契約する形式です。
キャッチコピーやパッケージデザイン、商品企画など、デザイン・アイディアを募りたい場合に向いています。

タスク形式

タスク形式は、発注者が作業内容や納期、報酬などの条件を提示し、それを見てやりたいと思った受注者が受注を決める形式です。発注者は受注者を選ぶことはできず、受注者が希望すれば仕事がスタートします。
アンケートで大量の回答が欲しいときなど、件数が多く、単純な作業になる場合に向いています。報酬は依頼時にクラウドソーシング業者に仮入金しておき、成果物が納品され、発注者によるチェックが終わった段階で、受注者に支払われる仕組みです。

企業がクラウドソーシングを利用するメリット

クラウドソーシングで業務を依頼することで、企業にはどのようなメリットがあるのでしょうか。具体的に解説していきます。

企業がクラウドソーシングを利用するメリット

低コストかつスピーディーな納品を期待できる

低コストかつスピーディーな納品を期待できることは、クラウドソーシングのメリットといえます。
これは、依頼者が事前に条件を決定したのちに募集を開始するため、依頼者側の条件に納得した受注者のみが応募してくるという、クラウドソーシングの仕組みゆえのメリットです。

制作会社に依頼するより融通がきくことが多い

クラウドソーシングの場合、受注者がフリーランスなどの個人であることがほとんどです。
そのため、土日祝日でも対応可能という受注者が多く、制作会社に依頼するよりも融通がききやすいケースがあります。

作ったものを応募してもらう形式にすることも可能

ロゴデザインの作成依頼などの場合は、制作した作品をあらかじめ送ってもらうという応募形式にすることも可能です。
それぞれの出来上がり比べた上で、一番クオリティーが高いものを依頼者側が選ぶことができます。

企業がクラウドソーシングを利用するデメリット

企業がクラウドソーシングを利用する際には、デメリットも存在します。注意しなければいけないのは、下記のような点です。

企業がクラウドソーシングを利用するデメリット

受注者が現れない場合がある

クラウドソーシングは、依頼者側があらかじめ提示した条件に対して受注者が納得して初めて、契約が成立する仕組みです。そのため、条件に納得する受注者が現れない限り、業務が進まないというデメリットがあります。
そのような事態が極力起きないよう、依頼者側はクラウドソーシングを利用する前に、依頼条件を十分に検討することが必要です。

仕事のクオリティーが判断しにくい

クラウドソーシングのサイトには、受注者として不特定多数の人が登録しているため、受注者となりうる人の幅が広くなります。そのため、必ずしも依頼業務に習熟した方に担当してもらえるわけではありません。
受注者の仕事のクオリティーが判断しにくいということは、クラウドソーシングのデメリットといえます。

取引先として不安を感じる場合がある

サイト上でのやりとりになるため、受注者からの返信が遅れがちになったり、途中で連絡がとれなくなったりしてしまうトラブルも発生することがあります。
急に依頼内容を変更したり、業務の前倒しを依頼したりすると、受注者がフェードアウトしてしまう可能性もあるため、注意が必要です。

クラウドソーシングの活用には、条件の合う人材とのマッチングとDX推進がポイント

必要なときにだけ依頼でき、自社に足りないスキルを補うために活用できるクラウドソーシングは、中小企業やスタートアップ企業などにとって頼りになる存在です。クラウドソーシングをうまく活用するのに大切なのは、まず条件に合ったスキルを持つ人材を選ぶことです。加えて、受注者にどのようなものを作ってほしいのかを、明確に伝えることも欠かせません。

また、クラウドソーシング導入の際には、あらかじめ業務のDX推進をある程度行い、データの電子化やコミュニケーションツールを使った進捗管理などを可能にしておくことをおすすめします。それにより、受注者との業務のやりとりをよりスムーズに進めることができるというメリットがあります。

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