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公開日:2022.12.05

プロジェクトマネジメントとは?必要性や注意点、具体的な手法などについて紹介

プロジェクトマネジメントとは?必要性や注意点、具体的な手法などについて紹介

企業において、新規商品やシステムの開発等では社内でプロジェクトを立ち上げて行うことが一般的です。プロジェクトの成功に向けて「プロジェクトマネジメント」は非常に大切になってきます。ここでは「プロジェクトマネジメント」の必要性や注意点、具体的な手法などについて紹介します。

プロジェクトマネジメントとは?

プロジェクトマネジメントとは、プロジェクトをどのように進めれば成功するのか、詳しく計画を立て、管理していくことを意味します。
具体的には「いつまでに、どの段階まで、実施するか」を明確にして、そこから逆算してプロジェクト成功までのプロセスを構築していきます。
なお、プロセスを構築・管理するために、プロジェクトマネジメントにおける知識を体系的にまとめた「PMBOK」(Project Management Body Of Knowledge)があります。アメリカに本部を置くPMI(Project Management Institute)という非営利団体が作成したもので、一般的にプロジェクトマネジメントを行う上で参考にされています。

プロジェクトマネジメントの必要性

プロジェクトを遂行する際には社員が複数のチームに分かれ、各チームの目的を達成するために、割り当てられた業務・タスクに取り組みます。それぞれのタスクにおいて一つでも進捗が遅れるとそのタスクだけでなく他のタスク、引いてはプロジェクト全体の計画に大きく影響するため、進捗管理は非常に重要となります。
また、進捗管理だけでなくプロジェクトの目的や実行計画(品質、予算、納期など)が杜撰だと、プロジェクトの失敗につながりかねません。プロジェクトの成功のためにもプロジェクトマネジメントは必要不可欠であるといえます。

プロジェクトマネジメントを行う上での注意点

プロジェクトマネジメントを行う際には様々な注意点があります。ここではプロジェクトマネジメントを行う上での注意点について見ていきます。

プロジェクトマネジメントを行う上での注意点

プロジェクトの目的やゴールを明確化・共有する

まずはプロジェクトの目的やゴールを明確にし、プロジェクトを開始する前に必ずメンバーに共有しましょう。目的やゴールの共有ができていないと、各メンバー自身が考えるゴールに向かって業務を遂行してしまい、プロジェクトの失敗に繋がる可能性があります。

目的達成に必要な計画やタスクを検討する

目的を明確化・共有した後は、目的達成に必要な計画やタスクを検討しましょう。計画・タスクを策定することで、必要なリソースが具体的になってきます。また、計画策定時には、適宜マイルストンを設けることで、全体スケジュールに対して大幅な遅延がないか確認でき、プロジェクト計画の見直しが必要か判断しやすくなるでしょう。

密にコミュニケーション・情報共有を行う

プロジェクトを円滑に進めるには、プロジェクトマネージャーとメンバーとのコミュニケーション、およびメンバー間のコミュニケーションが重要です。プロジェクトに関わる人とのコミュニケーションを大切にし、進捗状況やトラブルなどの情報を早期に把握・共有できるようにしておきましょう。

メンバー一人ひとりの役割分担を明確にする

プロジェクトの進捗管理を行う上で、メンバー一人ひとりの役割分担を明確にすることが重要です。役割分担が曖昧だと、進捗遅延した際の責任が曖昧になる、マネージャーへの報告・連絡・相談が遅延する、メンバーの稼働状況が把握できず必要な対策がうてないなど、上手くマネジメントができなくなります。
また、役割分担を明確にすることで、メンバーにとってもメリットがあります。メンバーが責任感を持ち、タスク完了時には達成感も得られるため、モチベーションアップにもつながるでしょう。

プロジェクトリスクを把握・評価し、適切な対策を実行する

プロジェクトの進捗は外部の要因にも左右される可能性があり、プロジェクトがすべて計画通りに進むとは限りません。そのため、プロジェクト実行中の「リスク管理(プロジェクトリスクの把握・評価・対策)」が非常に重要となります。発生する可能性の高いリスクをあらかじめ想定しておくことで、リスクの兆候を早く把握することができ、リスク発生時に適切な対策を実行することができます。

プロジェクトマネジメントで求められるスキル

プロジェクトマネジメントでは、プロジェクト全体の管理や予算の決定、メンバーのサポートなど幅広い対応を行うため様々なスキルが求められます。具体的には次のようなスキルが必要だと考えられます。

コミュニケーション能力

メンバーが同じゴールに向かって業務を遂行できるようにするために、コミュニケーション能力は欠かせないスキルといえます。また、自分から伝えるだけでなく、メンバー内で意見を出しやすくする環境づくりも重要です。他にも、メンバーを育成するために「褒めること」や「叱ること」も重要であり、多角的な視点でコミュニケーション能力を高める必要があります。

分析力

プロジェクトマネジメントでは、問題発生時に状況や原因を的確に分析し、有効な打開策を考える能力が求められます。また、問題発生時に限らず、プロジェクトがより効率的に進むよう、プロジェクトの状況に応じた分析・対策が求められます。

QCDの管理能力

通常、プロジェクトにはQuality(品質)、Cost(コスト)、Delivery(納期)の条件があらかじめ決まっています。プロジェクトマネジメントでは、その条件下で最大限の成果を出すことが求められるため、プロジェクト進捗中も適宜QCDのバランスを把握・管理し、適切な対策を実行するスキルが必要となります。

プロジェクトマネジメントの代表的な手法

プロジェクトマネジメントは効率的に行うために様々な手法があります。ここではプロジェクトマネジメントの代表的な手法を4つ紹介していきます。

プロジェクトマネジメントの代表的な手法

ガントチャート

ガントチャートは大規模プロジェクトを一連の小さなタスクに分割し、進捗状況を可視化する手法です表計算ソフトなどを用いて表を作成し、縦軸に作業名・作業内容・担当者・開始日・終了日などの情報を置き、横軸には日時や時間を置いて、横軸の進み具合で行う期間と進捗状況等を視覚的に示した図を用います。プロジェクトの全体像やそれぞれのタスクの進捗状況を目視で把握することができます。

PERT

PERTとは「Program Evaluation and Review Technique」の略語で、プロジェクトにおけるタスクや作業の処理順序の関係を図示化する手法です。「どのような工程フローでありどの工程にどれだけ工数がかかるか」をわかりやすく理解することができます。

CCPM

CCPMは「Critical Chain Project Management」の略で、スケジュールや予算を最低限に設定し、プロジェクト全体で余裕を持たせる手法です。例えばスケジュールの場合、プロジェクト全体の期間が60日間あり、プロジェクト内に同じ所要期間かつ同時進行できないタスクが3つあるとします。単純に全体の期間を分割し各タスクの所要期間を20日間にするのではなく、可能な限り短縮しそれぞれ16日間に期間設定することができれば、プロジェクト全体として12日間のバッファが生じます。このバッファは遅延が生じたタスクへの割り当てや不測の事態が生じた際に利用するなどプロジェクト全体の進捗管理に役立ちます。

WBS

WBSとは「Work Breakdown Structure」の略で、プロジェクト全体を詳細なタスクや作業まで分解し、構造化する手法です。WBSを活用することで、プロジェクト全体で必要な業務を整理することができます。プロジェクトをスタートさせる前に全行程で必要なタスクをチームメンバー全員で把握することができ、工程を細分化することでどのタスクを優先して行うか優先順位を決めることができます。

以上がプロジェクトマネジメントの代表的な手法ですが、このような手法が使えるプロジェクト管理ツールを用いることで業務効率化や管理を容易にすることができます。

プロジェクト管理ツールを活用し自社に適したプロジェクトマネジメント手法を検討しましょう

プロジェクトの遂行には多くの時間とリソースが必要になります。プロジェクトマネジメントを適切に行うことで時間とリソースを効率的に配分でき、それぞれのプロセスをスムーズに進めることが可能になるでしょう。プロジェクトマネジメントを行う際には、業種や特性により適切な手法が異なるため、自社に適したプロジェクトマネジメント手法や管理ツールを検討するようにしましょう。

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