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公開日:2023.10.06

ペーパーレス化の成功事例を紹介!成功させるコツも詳しく解説

ペーパーレス化の成功事例を紹介!成功させるコツも詳しく解説

紙の文書を電子化することにより、業務効率化やコスト削減を図るペーパーレス化が近年進んでおり、様々な企業や団体が積極的に取り組んでいます。

本記事では、ペーパーレス化に成功した企業の事例を紹介します。また、事例から見えてくるペーパーレス化を成功させるコツや、具体的な手順も説明しますので、ペーパーレス化を推進する際にお役立てください。

ペーパーレス化の成功事例

ペーパーレス化に取り組んだ結果、課題の解決や業務改善につながった事例を紹介します。それぞれの成功事例を見ていきましょう。

ペーパーレス化の成功事例

事例1:グループウェアの導入により、社内の決裁やカレンダーをペーパーレス化

ある企業では、グループウェアを導入することで、紙で行っていた社内決裁をペーパーレス化し、印刷・紙での回覧を省略できるようにしました。また、紙で管理していた個人のカレンダーをペーパーレス化しました。

ペーパーレス化以前は、決裁を回覧するために何枚もの紙を印刷に使用していましたが、紙の費用に加え、印刷の手間も負担になっていました。また、個人のカレンダーも紙の管理であったため、社長の予定を把握するためには、社長に直接予定を聞く必要があり、非効率な状況となっていました。そこで、グループウェアを導入し、システム上での決裁回覧やカレンダー共有を行いました。結果として、決裁に使用していた紙や紙のカレンダーのペーパーレス化を進めることができました。また、印刷や社長への予定の確認が不要となり、業務効率化も進めることができました。

グループウェアの導入をご検討の方はこちらをご参照ください。

事例2:名刺管理ソフトとCRMの導入により、顧客の名刺と面談記録をペーパーレス化

ある企業では、顧客の名刺を全て紙でそのまま管理しており、顧客の連絡先が分からない際には、その顧客の名刺を持っている社員に、連絡先を聞く必要がありました。また、日々の面談記録を日報として紙で作成していたため、過去の面談記録を把握したいときには、紙の日報を一枚一枚確認する必要がありました。
こうした非効率な状況を解消するために、名刺は名刺管理ソフトの導入により、面談記録はCRMの導入によりペーパーレス化を図りました。その結果、社内のすべての名刺をすべての社員が閲覧できるようになり、確認の手間を削減することができました。また、面談記録もシステム上で簡単に検索できるようになったため、業務を効率化することができました。

名刺管理ソフトの導入をご検討の方はこちらをご参照ください。

CRMの導入をご検討の方はこちらをご参照ください。

事例3:電子契約システムの導入により、煩雑な契約業務をペーパーレス化

ある企業は、年間で多くの紙での契約を行っており、契約業務のシステム化が急務でした。それまではPCで作成した契約書を紙に出力した後に、印鑑を管理している部署に押印してもらったうえで、相手先に郵送するという手順があり、手間も時間もかかっていました。また、多くの契約数による、印紙税のコストも課題となっていました。
そこで同社は、数社の電子契約システムを実際に操作して、比較を実施し、「最も使い勝手がよい」という従業員の声があった電子契約システムの導入を決定しました。また、導入前には、電子契約システムの導入でどの程度の労働時間が削減できるかも試算し、年間100時間相当の労働時間が削減できることを確認したそうです。さらに、同社では、電子契約システムの導入前に実証実験期間を設け、運用体制の下地を固めてから電子契約システムを導入しました。
その結果、紙から電子での契約にスムーズに移行することができ、試算通り、大幅な業務の効率化とコスト削減に成功しました。

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電子契約システムの導入をご検討の方はこちらをご参照ください。

事例4:法人のクレジットカードと経費精算システムの導入により、領収書や経費申請書をペーパーレス化

ある企業では、経費支払いの際、従業員が立て替え精算を行い、紙の領収書を受領し、社内にて紙の申請書を用いて経費申請を実施していました。そのため、立て替えをした社員が大量の領収書を管理する手間や、経費申請を受けた社員が大量の申請書と領収書を管理する手間が発生していました。
そこで社員に経費精算用のコーポレートカードを持たせました。それにより従業員の立て替えが発生しなくなりました。また、経費精算の際、経費精算システムを導入し、カードで支払った内容をシステム上に自動で連動させるようにしました。それにより、紙の領収書や申請書が不要となりペーパーレス化を実現しました。

事例5:オンライン文書管理サービスの導入により、保管されていた紙書類をペーパーレス化

ある企業では、オンラインでの文書管理サービスを導入し、これまで大量に保管されていた紙書類を電子で保存することで、大幅な書類削減に成功しました。
法律や社内のルールにて、保存期間が決められている書類のうち、電子化が可能なものは積極的に電子化し、ペーパーレス化を推進していきました。
結果として、同社はファイルキャビネット約56台分もの書類を削減しました。闇雲に電子化するのではなく、保存ルールや破棄の基準を策定した上で、計画的に実践していったことが無駄の削減の大きなポイントとなりました。

オンライン文書管理サービスの導入をご検討の方はこちらをご参照ください。

事例6:クラウド勤怠管理システムの導入により、勤怠管理をペーパーレス化

ある企業では、勤怠時刻を紙にて管理しており、紙の管理の手間や、給与計算の際の計算ミスが発生していました。そこで、クラウド勤怠管理システムを導入し、オンライン上で勤怠時刻の管理をすることで、ペーパーレス化を実現しました。また、勤務時間の計算もオンライン上で行うことができる為、勤務時間の集計ミスがなくなり、給与計算のミスを減らすことができました。

クラウド勤怠管理システムの導入をご検討の方はこちらをご参照ください。

事例から見るペーパーレス化を成功させるための4つのコツ

様々な事例から、ペーパーレス化を成功させるためのコツを読み解いていきましょう。ペーパーレス化をスムーズに進めるには、下記に挙げる4つのポイントを押さえておくことが大切です。

事例から見るペーパーレス化を成功させるための4つのコツ

1. 業務効率化を起点にして、ペーパーレス化を図る

ペーパーレス化を推進するに当たって、経営層の理解を得られるかどうかは重要なポイントと言えます。経営層を起点とし全社的な共通ルールとしてペーパーレス化を推進できれば、コスト削減や労務時間の低減といった具体的な効果が表れやすくなるからです。

一方で、紙の文書にこだわる人も少なくありません。特に長年、紙の資料に慣れ親しんできた人ほど、紙に印刷された文書と電子化されたデータは別物と感じる傾向があるようです。
経営者の年齢層が高い企業・団体においては、コスト削減や生産性向上などのメリットを客観的な数値で示し、経営層に納得してもらうことが大切です。経営層がメリットを十分に理解し、協力的になってもらうことができれば、ペーパーレス化は推進しやすくなるでしょう。

2. 自社にとって必要なソフト、システムを吟味する

従業員や職員に対して、ペーパーレス化のメリットを丁寧に伝え、現場のニーズを吸い上げた上で、自社にとって最適なソフトやシステムを選定することも大切なポイントです。

現場の従業員や職員には様々な考え方の人がいます。ペーパーレス化を推進すると聞いて即座にメリットを理解する人もいれば、従来の仕事の進め方が変わることに対して抵抗を感じる人もいるはずです。例えば、よくある誤解として「電子化された文書には書き込みができない」「必要な資料を探しにくくなる」といった認識が挙げられます。ペーパーレス化の推進に対して「現場は理解してくれるはず」といった先入観は持たず、新たなソフトやシステムの導入によるメリットをしっかりと伝えた上で現場の意見を吸い上げていく必要があります。

先に紹介した事例にもある通り、ペーパーレス化を推進したことで利便性が高まったり、保存や検索がしやすくなったりするといったメリットを得られるケースは少なくありません。ペーパーレス化の推進に先立ち、施策の意図や現場が得られるメリットを説明する機会を設けたり、導入する機器の操作方法をレクチャーする場を提供したりすることも良いでしょう。新たなソフトやシステムの導入による具体的なメリットを訴えていくことで、実際にツールやシステムを活用する当事者の理解を得た上で、現場の率直な意見を集め、自社にとって最適なソフトやシステムを吟味することが重要です。導入を検討しているシステムは、どの従業員にとっても扱いやすいものか、部署を問わず活用できる仕組みかといった点も十分に検討しておきましょう。

3. 段階的に電子化を進めていく

ペーパーレス化は、一気に進めることが得策とは限りません。あらゆる文書を電子化することでかえって利便性が低下したり、本来の用途に活用できなくなったりすることも懸念されます。ペーパーレス化は段階的に進め、徐々に範囲を広げていくのもひとつの方法です。

例えば、スタート時点では一部の部門やチーム内のみで試験導入し、運用上の課題を解決していくといった方法もあります。ペーパーレス化によって利便性が高まり、業務効率が向上することが実証されれば、他部門でもペーパーレス化は推進すべきことだと根拠を示せるはずです。
また、「特定の会議で資料をペーパーレス化する」「特に紙を多く使用するシーンに限定して電子化を進める」といった方法もあります。段階的に電子化していくと、無理なくスムーズにペーパーレス化を推進できるでしょう。

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4. 紙の保存ルールや破棄の基準を策定した上で、計画的に実践する

従業員・職員の中には、IT機器の扱いに不慣れな人もいるはずです。紙の文書が電子化されることによって、不慣れなツールを使わざるをえなくなり、ストレスを抱える人が現れる可能性もあります。人によってITリテラシーには差があることは前提とし、ペーパーレス化された仕組みが無理なく浸透するよう計画的に環境を整えていくことが大切です。以下で、紙の保存ルールや破棄の基準を策定した上で、ペーパーレス化を効率的に進める方法を詳しく紹介していますので、併せて確認してみてください。

ペーパーレス化を進める3つのステップ

最後に、ペーパーレス化をスムーズに進めるために必要な手順を確認しておきましょう。段階を踏んで計画的に進めていくと、組織のペーパーレス化は無理なく推進しやすくなるはずです。

1. 何にどれだけ紙を使っているかを洗い出す

始めに実行しておくべきことは、現状把握です。現在、何にどれだけ紙を使っているのかを具体的に洗い出していきましょう。
これまであまり意識していなかった場面で、実は紙が使われているといったケースは多々あるはずです。会議資料や報告書、稟議書といった社内文書から、契約書、請求書などの対外的に使用する文書まで、現状使用している紙の用途と分量を可視化しておく必要があります。

この時点では、ペーパーレス化が可能かどうかの吟味は不要です。現状を正確に把握するためにも、まずは紙が使われているシーンを可能な限りリストアップしてみましょう。

2. 文書に目を通して、ペーパーレス化ができるものとできないものを分ける

次に、リストアップした文書のうち、ペーパーレス化が可能なものと困難なものを仕分けしていきます。ペーパーレス化の可否を判断する基準として、利便性だけでなく法律的な観点も持ち合わせておくことが大切です。
文書によっては、保存期間や保存方法が法律で定められているケースがあります。電子化したことで法律の要件を満たさなくなってしまうことのないよう、慎重に判断してください。

また、電子化によって利便性が大きく損なわれたり、存在する意義がなくなったりすることがないか、現場の意見もヒアリングしておくことをおすすめします。現場から反対の声が上がった際には、「現在の仕事の進め方が変わること」への抵抗感による反対意見なのか、それとも「業務遂行が根本的に困難になること」からくる反対意見なのか、正確に見極めることが大切です。

3. 目的に適したシステム・ツールを導入する

ペーパーレス化を推進する目的に合わせて、必要なシステムやツールを選定することも重要です。一例として、下記のようなツールがペーパーレス化に役立ちます。

<ペーパーレス化を推進するツールの例>

  • ・グループウェア:1つのツール内にスケジュール管理やワークフローなどの機能を搭載し、企業内のコミュニケーションを円滑にすることで、業務効率化を促進するためのツール
  • ・名刺管理ソフト:名刺をスキャンし、オンライン上に名刺情報を一元管理するためのツール
  • ・CRM:顧客との面談記録や関係性等を管理し、営業活動を効率化するためのツール
  • ・電子契約システム:契約業務を電子化し、オンラインで完結するためのツール
  • ・オンライン文書管理サービス:文書をオンライン上に保存し、共有するためのツール
  • ・クラウド勤怠管理システム:出退勤簿の打刻や勤怠に関する集計をシステム上で行うためのツール

システム・ツールによっては複数の機能を備えたものもありますが、それらが自社にとって必要な機能かどうかを見極めることも大切です。不要な機能が多く備わっているものを採用すると操作が複雑になり、かえって利便性が低下したり、使わない機能のために余計な利用料を支払わなくてはならなかったりする可能性があります。ペーパーレス化を目指す際は、推進する目的に照らし合わせて、適したシステム・ツールを選びましょう。

SMBCグループでは、お客さまの経営・業務課題の抽出や課題解決に役立つサービスの選定などを、専門のDXコンサルタントがお手伝いしています。それぞれの事業者さまに適したツールの選定や導入支援も対応可能です。

ペーパーレス化の推進を検討する際は、安全かつ効率的なサービスのご利用を

今回、ご紹介した事例からは、ペーパーレス化の推進は、コスト面や労力面の削減効果が期待できるだけでなく、利便性の向上や業務効率化といったような、複合的な効果が得られることがわかりました。ペーパーレス化を検討している方は、事例やペーパーレス化を推進するコツを参考に、業務改善に取り組んでみてはいかがでしょうか。

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