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公開日:2022.08.31

CSとは?DXによる顧客満足度向上のポイントや成功事例を解説

CSとは?DXによる顧客満足度向上のポイントや成功事例を解説

購買活動の中で、「思っていたより、素敵なデザインの洋服ばかりだった」「ホスピタリティあふれる接客で、気持ち良く宿泊できた」など、購入した商品やサービスの質が期待以上に高く、感動した経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
高い満足感を覚えた顧客は、リピーターになったり、良い口コミを広げたりと、事業にプラスの効果をもたらしてくれます。本記事では、「CS(顧客満足度)」を向上させるポイントについて、事例とともに解説します。

CSには2つの意味がある

CSには2つの意味があります。

1つ目は、マーケティングシーンによく登場する言葉「Customer Success(カスタマーサクセス)」ですが、こちらは文字どおり「顧客の成功」を意味しています。自社の製品やサービスを購入した顧客が成功体験を得られるよう、企業が能動的にサポートをすることです。ユーザー同士のコミュニティの運営、サイトへのログイン回数や購買履歴等にもとづく適切なコミュニケーション、メルマガ配信などはカスタマーサクセスの一例です。

2つ目は、「Customer Satisfaction(カスタマーサティスファクション)」の略で、日本語では「顧客満足度」と訳されます。企業が提供する製品やサービスを購入・利用した顧客が、体験前に抱いていた期待(事前期待)を上回ったと評価したときに得られる満足感の度合いのことです。

2つのCSの違いを踏まえると、カスタマーサクセスを通じて向上するのがカスタマーサティスファクションであり、2つのCSは相関関係にあることがわかります。
本記事では、この関連性を踏まえた上で、カスタマーサティスファクションのCSにフォーカスして解説をします。

CS向上を目指す上で企業に必要なこと

CSが注目されるのは、顧客は製品やサービスそのものだけでなく、実際に利用することによって得られる満足感を求めているからです。企業が提供する製品やサービスは、顧客が満足感を得るための手段ともいえます。
企業がCS向上を目指す場合、CSは「事前期待を上回ったとき」に得られる満足度の度合いであることを理解し、まずは顧客の期待値を把握する必要があります。アンケート調査やヒアリングなどを通じて、顧客が製品やサービスの「何」に「どれくらい」期待しているのかを理解しましょう。
次に、商品の実績評価を調査します。得られた実績評価と事前期待を照らし合わせ、実績評価が事前期待を上回るための努力をすることが、CSの向上につながります。

DXによってCSを高めるには?

顧客の事前期待を把握し、自社製品やサービスのCSを向上させていくにあたり、有効なのがDX(デジタルトランスフォーメーション)です。デジタル技術を活用することで、人の経験や勘に依存しない、正確なデータにもとづいて事前期待を測定することができます。
ここでは、DXの一例として、CRMやSFAを活用したCS向上についてご紹介します。

CRMを活用したCS向上

CRMとは、Customer Relationship Management(顧客関係管理)のことです。顧客情報を一元的に管理し、情報を効率的かつ効果的に活用することによって、長期的に良い関係性を維持する考え方、およびそのためのツールを指す言葉です。
CRMを活用することで、全社横断的に事前期待や実績評価を含む顧客情報を確認することが可能となり、CS向上に資する営業活動の分析や、CSが低い顧客への個別アプローチができるようになります。
CRMを活用することで以下のような点が可能となるため、CS向上を図るには、CRMの特徴を活かした営業を行うことが重要です。

CRMの特徴

・社内での「データ共有」が可能

過去には個々の営業担当者の管理に任せていたデータも、CRM上で一元管理することが可能です。参考になる過去事例や、トラブルの対処事例も全員で簡単に共有することができるでしょう。

・詳細情報の「大量蓄積」が可能

CRMは、顧客データの大量蓄積が可能で、かつ検索性に優れています。担当者の引き継ぎなどの際も必要なデータを失うことなく、スピーディーに情報へアクセスできます。

・最新情報の「リアルタイム確認」が可能

CRMは、入力したデータをリアルタイムで反映します。タイムリーな顧客情報の一元管理が可能となるため、顧客対応の漏れない環境が整備され、顧客ニーズの各フェーズに応じたベストなフォローをすることができます。

SFAを活用したCS向上

SFAとは、Sales Force Automation(営業支援システム)のことを指します。SFAは、企業の営業部門の活動や情報を、データ化して蓄積します。営業担当者のスケジュール管理はもちろん、活動履歴の管理や営業日報の送受信、名刺管理といった機能を活用できるツールが多いです。
SFAを活用すれば、営業活動がより的確かつ効率的に実践できるようになり、質の高い顧客対応の均一化が期待できるため、CS向上に繋がります。具体的には、以下のような点が可能となることで、CSの向上が期待できるでしょう。

SFAの特徴

・営業活動の「見える化」が可能

SFAは、ブラックボックスになりがちな営業の提案内容や、売上に対する進捗状況などを可視化します。営業活動上のボトルネックの発見にも役立つでしょう。

・営業活動の「効率化」が可能

SFAなら、外出先からでも、情報共有やデータの参照が簡単に行えます。都度、会社に戻る必要がなくなり、営業担当者の活動が飛躍的に効率化します。

・営業活動の「標準化」が可能

SFAを活用すれば、トップセールスの活動状況など全員で共有することができます。多くの営業担当者がトップセールスのノウハウを習得可能となり、属人化しがちな営業活動を標準化することもできます。

CS向上の成功事例

CSの向上は、企業の事業全体に影響を及ぼします。CSを向上させると具体的にどのような成功体験を得られるのか、ここでは企業の成功事例を見ていきましょう。

人材育成企業の事例:営業情報の共有・可視化により、顧客対応の質を改善

社員研修等のソリューションを展開している人材育成企業A社は、CS向上に課題を感じていました。営業担当による顧客対応のばらつきを改善するため、SFAを使って営業情報の共有・可視化を徹底しました。すると、担当者の顧客対応の質が高いレベルで均一化されたほか、担当者不在でも代わりの営業がフォローできるようになり、CSが向上しました。

ネットショップ開業サービスを提供する企業の事例:部門を越えた連携で顧客対応の質とスピードがアップ

ネットショップ開業サービスを提供している企業B社の悩みは、案件管理をExcelで実施していたことでした。シーンごとに異なるファイルを参照する手間がかかる上に、各ファイルの情報の辻褄が合わないなどの問題も多発。しかし、CRMを導入して情報を一元化したところ、カスタマーサポート部門と営業部門がスムーズに連携できるようになり、顧客対応の質とスピードが大幅にアップしました。

下着メーカーの事例:顧客情報や顧客の声、受注履歴などを一元管理し、サービス改善

下着メーカーC社は、これまで紙で管理していたカルテを、CRMでの管理に移行。顧客情報や問い合わせ履歴の管理といった標準オブジェクトに加え、受注・商品・フィッティングなどのカスタムオブジェクトも実装し、顧客のリアルタイムの状況に沿ったアドバイスができるようになりました。
また、接客中に得られたお客様の声などもCRMに集約・管理することで、「クーポンを使うタイミングがわからなかった」といった声も拾い上げることができ、購買プロセスにおけるサービス改善が可能となりました。

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顧客は製品やサービスそのものだけでなく、実際に利用することによって得られる満足感を求めています。企業が提供する製品やサービスは、顧客が満足感を得るための手段ともいえるため、CS向上は企業にとって必要不可欠なものといえます。顧客の事前期待を把握し、自社製品やサービスのCSを向上させていくにあたってはDXが有効です。CRMやSFAといったデジタル技術を活用すれば、人の経験や勘に依存しない、正確なデータにもとづいたCS向上に取り組むことが可能となります。

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