そもそも初任給とは?

初任給は、学校を卒業して就職した新入社員が、初めて受け取る給与を指します。基本的に、「基本給」と「各種手当」を合わせて給与といいます。

基本給とは、給与のうちベースになる部分です。一般的に学歴や技能、勤続年数などに応じて企業が金額を定め、技能や勤続年数などが変わるまでの一定期間、毎月同じ金額が支払われます。

各種手当は、条件に当てはまれば支払われる部分です。通勤手当や残業手当、住宅手当、資格手当などが代表的です。住宅手当のように一定期間、毎月同じ金額が支払われる手当もあれば、残業手当や出張手当などのように月によって金額が変動したり、支給がなかったりする手当もあります。手当の種類や名称、金額、支給条件などは企業によってさまざまですが、残業手当のように支給条件や金額(割増率)が法律で決められている手当もあります。

額面と手取り額の違い

給与に関してもう1つ知っておきたいのが、給与の「額面金額」と「手取り額」の違いです。額面金額とは、企業が従業員に支払う給与の総支給額(基本給+各種手当)のことです。

対して、手取り額は額面金額から税金や社会保険料などを控除したあとの金額のことで、実際に従業員が受け取れる金額です。

額面と手取り額の違い

初任給の場合は、通常、所得税と雇用保険料が控除された金額が手取り額となり、2ヵ月目からは、健康保険料と厚生年金保険料も控除されるのが一般的です。また、住民税は前年の所得に対して課税されるため、新卒1年目の給与からは基本的に引かれず、2年目の6月からは、基本的に住民税も引かれます。

ただし、企業が設定している給料の締め日と支払日によっては初回給与から健康保険料と厚生年金保険料が控除されたり、前年の所得次第では1年目から住民税が控除されたりすることもあるようです。

企業のリクルートサイトや採用案内などでは、通常「額面金額」で初任給が示されるため、実際に初任給を受け取ったときに、予想していた金額より少ないことに驚く人もいるでしょう。控除される項目と金額は給与明細書に記載されているため、きちんと確認しましょう。

新卒の初任給の平均はいくら?

初任給の金額は、企業ごとに異なりますが、全体の傾向を知っておくことは大切です。基本的には、勤続年数が増え、社会人としてのスキルが上がるにつれて給与額も上がっていきます。

なお、厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」によると、2024年における新卒の平均賃金は、大卒の男性で25万1,300円、大卒の女性で24万4,900円でした。 [注1]

学歴別の初任給の平均額

学歴によって初任給にどれくらいの差があるのでしょうか。そこで、厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」に基づき、学歴別に新卒の初任給の平均額を下表にまとめました。

学歴 新卒の初任給の平均(男女計)
大学院 28万7,400円
大学 24万8,300円
高専・短大 22万3,900円
専門学校 22万2,800円
高校 19万7,500円

出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況」をもとに筆者作表

学歴が上がるにつれて初任給の平均額も高くなっていることがわかります。高卒と大卒では約5万円の差、大卒と大学院卒では約4万円の差があります。[注1]

企業規模別の初任給の平均額

続いて、企業規模別の初任給の平均額を紹介します。なお、企業規模は、厚生労働省の定義に基づき、以下のとおりです。

  • 大企業:常用労働者1,000人以上
  • 中企業:同100〜999人
  • 小企業:同10〜99人
企業規模 新卒の初任給の平均(男女計)
大企業 24万7,800円
中企業 22万8,900円
小企業 21万7,800円

出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」をもとに筆者作表

企業規模が大きくなるほど初任給の平均額が上がっていることがわかります。最も初任給が高い「大企業」と最も低い「小企業」では3万円の差があります。[注2]

業界(産業)別の初任給の平均額

業界(産業)別では初任給の平均額がどのように変わるのでしょうか。ここまで紹介した厚生労働省の調査資料に基づき、業界別の新卒の初任給の平均額をまとめました。

業界(産業) 新卒の初任給の平均(男女計)
鉱業、採石業、砂利採取業 27万9,400円
建設業 22万9,300円
製造業 22万3,000円
電気・ガス・熱供給・水道業 23万2,600円
情報通信業 24万6,100円
運輸業、郵便業 22万2,800円
卸売業、小売業 23万5,800円
金融業、保険業 24万6,300円
不動産業、物品賃貸業 25万8,500円
学術研究、専門・技術サービス業 25万円
宿泊業、飲食サービス業 22万円
生活関連サービス業、娯楽業 21万8,200円
教育、学習支援業 23万4,300円
医療、福祉 24万5,700円
複合サービス事業 21万600円
サービス業(他に分類されないもの) 21万9,200円

出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」をもとに筆者作表

初任給の平均額が最も高い業種が「鉱業、採石業、砂利採取業」で、27万9,400円です。[注1]「鉱業、採石業、砂利採取業」には、鉱物を探査するための地質調査や探鉱、鉱山開発を行う事業所のほか、鉱山内の鉱物運搬等の作業を請け負う事業所などが含まれます。

一方、初任給の平均額が最も低い業種は「複合サービス事業」で、21万600円となっています。[注1]「複合サービス事業」は、郵便局、農業などの協同組合等の事業所が含まれています。

業種別給与の平均額は社会の状況変化の影響を受けて増減する傾向があり、初任給の場合も同様です。また、ここで紹介した業種別初任給の平均額は、あくまで業種内での平均額であり、企業によっても初任給の金額が異なることに留意しましょう。

公務員の初任給の平均額

ここまで民間企業の初任給の平均額を紹介しましたが、公務員の場合はどうなるでしょうか。

内閣官房内閣人事局の資料をもとに、2025年における国家公務員(行政職・本府省勤務)の初任給の代表例をまとめました。[注1]

総合職 大学院卒 30万2,560円
大卒程度 28万4,800円
一般職 大卒程度 27万1,200円
高校卒 23万2,800円

出典:内閣官房内閣人事局「国家公務員の給与(令和7年版)」をもとに筆者作表

  • 2025年4月1日現在

総合職で大学院卒だと、初任給で30万円を超えています。総合職・一般職の大卒程度では、20万円台後半です。

地方公務員の初任給は、総務省の「令和6年地方公務員給与実態」をもとに、一般行政職(試験採用)の初任給の平均額をまとめました。都道府県によっても異なりますが、ここで紹介するのは全都道府県の平均です。[注3]

大卒 20万1,981円
短大卒 18万3,790円
高校卒 17万535円

出典:総務省「令和6年地方公務員給与の実態」をもとに筆者作表

国家公務員、地方公務員ともに、ここでは行政職の初任給の平均額を紹介しましたが、どちらもさまざまな職種があります。職種や配属地などによっても平均額は異なります。

都道府県別の初任給の平均額

最後に、民間企業の初任給の平均額を都道府県別に紹介します。ここで紹介するのは、大卒、男女合計の平均額です。

都道府県 新卒の初任給の平均(男女計) 都道府県 新卒の初任給の平均(男女計)
北海道 22万2,700円 滋賀県 26万6,700円
青森県 23万6,500円 京都府 24万7,900円
岩手県 22万4,700円 大阪府 24万5,600円
宮城県 23万5,400円 兵庫県 24万1,500円
秋田県 24万6,900円 奈良県 23万4,500円
山形県 24万1,200円 和歌山県 23万6,700円
福島県 23万200円 鳥取県 21万9,400円
茨城県 24万1,400円 島根県 23万4,900円
栃木県 25万4,000円 岡山県 23万3,600円
群馬県 28万4,500円 広島県 23万4,100円
埼玉県 25万300円 山口県 24万3,400円
千葉県 25万4,800円 徳島県 22万500円
東京都 25万4,300円 香川県 23万7,200円
神奈川県 25万1,700円 愛媛県 22万3,100円
新潟県 23万300円 高知県 22万4,400円
富山県 23万8,600円 福岡県 24万5,000円
石川県 23万8,200円 佐賀県 24万4,100円
福井県 23万2,000円 長崎県 24万3,800円
山梨県 23万5,600円 熊本県 22万9,600円
長野県 24万7,200円 大分県 22万4,300円
岐阜県 23万8,200円 宮崎県 22万2,700円
静岡県 25万3,000円 鹿児島県 22万9,700円
愛知県 25万7,200円 沖縄県 22万2,800円
三重県 23万6,900円    

出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」をもとに筆者作表

初任給の平均額が最も高い都道府県は群馬県で、28万4,500円です。次いで、滋賀県(26万6,700円)、愛知県(25万7,200円)となっています。先に見たように、初任給の平均額は企業規模の大きな企業が高いこともあり、大企業が集中する東京都や大阪府などの大都市での初任給が高いイメージを持っていた人もいるかもしれません。しかし、この調査結果から、初任給の平均額が高い企業は地方にも広く分布していることがわかります。

初任給の都道府県平均額は、本社所在地ではなく、工場・研究所など雇用のある事業所所在地で集計されます。製造業拠点が立地する地方では、平均額が上がりやすいと考えられるでしょう。特に素材・輸送機械など賃金水準が高めの産業比率が高い県では、平均が押し上げられる傾向が強まります。

なお、初任給の平均額が最も低い都道府県は鳥取県で、21万9,400円でした。最も初任給が高い群馬県と比べると約6万5,000円の差があります。[注1]

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ここまで初任給をいくらもらえるかという視点で平均額を見てきましたが、社会人になったあとは、もらった給与をどう管理していくかが大切です。この先数年のうちに車の購入や結婚など、まとまったお金が必要になることも予想されます。将来困らないように、新社会人のうちからお金を管理する習慣を身につけましょう。

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Oliveとは?

まとめ

初任給は社会人になって初めてもらう給与です。初任給の平均額は、学歴や企業規模、業種また都道府県によっても異なります。初任給の額は今後の生活設計にも影響する可能性があるため、業種や都道府県ごとの平均額を知り、就職先選びの参考にするとよいでしょう。

一方で、これから先の生活を設計していくためには初任給の額だけではなく、給与管理の仕方も大切です。新社会人のうちから手取り給与の一定額を貯金や投資に回したり、収入の範囲内で支出をしたりといったお金管理の基本を身につけていきましょう。その際、簡単・便利に給与管理ができて、お得な特典も得られるOliveをぜひご活用ください。

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續恵美子

ファイナンシャルプランナー(CFP®、ファイナンシャル・プランニング技能士)
生命保険会社にて15年勤務したあと、ファイナンシャルプランナーとしての独立を目指して退職。その後、縁があり南フランスに移住。夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。
渡仏後は2年間の自己投資期間を取り、地元の大学で経営学修士号を取得。地元企業で約7年半の会社員生活を送ったあと、フリーランスとして念願のファイナンシャルプランナーに。生きるうえで大切な夢とお金について伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などで活動中。

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