
デビットカードとキャッシュカードはどちらも銀行口座に紐づくカードですが、その用途にはいくつかの違いがあります。カードを利用する際は、それぞれの特徴を理解し、目的に合ったカードを活用することが大切です。
この記事では、デビットカードとキャッシュカードの違いについて解説します。また、クレジットカードとの違いについても紹介しますので、カードを作成する際の参考にしてください。
- 目次
デビットカードとキャッシュカードの違い
デビットカードとキャッシュカードの主な違いは、カードの用途や機能です。デビットカードは、買い物や支払に利用する即時払いのカードである一方、キャッシュカードはATMでの入出金や振込などの預金手続に利用します。
デビットカードとキャッシュカードはどちらも銀行口座に紐づくカードですが、年齢制限にも違いがあります。キャッシュカードは何歳からでも発行できる一方、デビットカードは金融機関によっては「15歳以上」など年齢制限を設けている場合があります。また、発行に際して審査が実施されるデビットカードもあります。
そのほか、キャッシュカードには付帯サービスがありませんが、デビットカードの中にはポイント還元や付帯保険などのサービスが利用できるものもあります。

デビットカードとは
デビットカードは、買い物や支払に利用できるカードです。最も大きな特徴は「支払のタイミング」で、利用と同時に銀行口座から引き落とされる「即時決済」の仕組みとなっています。
コンビニやスーパー、飲食店など多くの場所で利用でき、キャッシュレス決済のひとつとして多くの人に利用されています。
デビットカードでできること
デビットカードには、「J-Debit」と「国際ブランドが付帯されているカード」の2種類があります。
J-Debitは金融機関が発行するキャッシュカードをそのままデビットカードとして使えるもので、J-Debit加盟店にて利用することができます。
一方、国際ブランドのデビットカードは、券面に記載された国際ブランドの加盟店で使うことができ、海外で利用することも可能です。また、海外ATMで現地通貨を引き出す機能もあり、渡航先で現金が必要になった時でも、すぐに資金を調達できる利便性があります。
キャッシュカードとは
キャッシュカードは金融機関の口座に紐づいて発行され、ATMでの預金手続に利用するカードです。
口座開設と同時に発行されることが一般的で、発行に際して年齢制限や審査はありません。そのため、多くの人が利用できることが特徴です。
キャッシュカードでできること
キャッシュカードは、ATMでの下記のような預金手続に利用します。
- 入金
- 出金
- 振込
- 振替
- 定期預金の作成・解約
- 残高確認
キャッシュカードは、カードを発行している金融機関のATMだけでなく、提携している金融機関のATMやコンビニATMでも手続ができるため、わざわざ窓口へ行かなくても預金手続を行える利便性があります。
なお、ATMで行える手続は各金融機関によって異なるため、あらかじめカードを発行する金融機関へ確認しておくと安心です。
デビットカードとキャッシュカードの作り方の違い
キャッシュカードは、銀行口座を開設した時に発行されます。銀行口座の開設申込の時に暗証番号を設定し、カードは後日、簡易書留にて送付される流れです。
デビットカードはJ-Debitと国際ブランドのデビットによって作り方が異なります。J-Debitはキャッシュカードに付帯されているデビット機能であるため、提携している金融機関でキャッシュカードを発行すると、自動でJ-Debitも発行されることとなります。
一方、国際ブランドのデビットカードは別途申込手続が必要となります。申込手続は金融機関の窓口だけでなく、ウェブサイトやアプリからでも行うことができ、後日簡易書留にてカードが送付される流れです。
デビットカードとクレジットカードの違い
買い物や支払に利用できるカードは、デビットカードのほかにクレジットカードがあります。ここで、デビットカードとクレジットカードの主な違いを確認しておきましょう。
下の表は横にスクロールできます。
デビットカード | クレジットカード | |
---|---|---|
支払のタイミング | 即時払い | 後払い |
年齢制限 | 金融機関によって異なる | 18歳以上(高校生は除く) |
審査の有無 | 原則なし | あり |
機能 | 支払 |
|
ランクの有無 | カードによってはある | あり |
付帯サービス | ポイント還元 |
|
デビットカードのメリット・デメリット
デビットカードは、利用代金がその場で口座から引き落とされる「即時払い」が大きな特徴です。
デビットカードのメリット
デビットカードは、使った代金が口座から即時引き落とされるため、支出と口座残高にギャップが生まれません。通帳の明細を見ると、「何にどれくらい使ったのか」ということが把握できるため、使いすぎを防ぐ効果があります。
加えて、デビットカードは銀行口座残高以上の支払には利用できないことも大きな特徴です。支払能力を超えた買い物に利用してしまう心配がないので、初めてキャッシュレス決済を利用する人でも安心です。
また、デビットカードは原則審査不要で申し込めるため、高校生や定期収入のない専業主婦(主夫)も利用することができます。
デビットカードのデメリット
先ほど「デビットカードは口座残高以上に利用できない」ということを紹介しましたが、これは高額な買い物をする時に不便を感じるデメリットもあります。クレジットカードは利用時点で口座残高がなくても支払に利用できますが、デビットカードはあらかじめ口座に代金を入金しておかなければなりません。
デビットカードは分割払いやボーナス払いができませんので、「利用代金を分けて支払いたい」という時にも不便を感じるかもしれません。また、キャッシング機能もついていないため、借入れを行いたい人にも向いていないといえます。
クレジットカードのメリット・デメリット
クレジットカードは、1ヵ月分の代金をまとめて支払う後払いのカードです。
クレジットカードのメリット
クレジットカードは、ポイント還元や付帯保険、空港ラウンジサービスなどのサービスが付帯されています。デビットカードの中にもこうした付帯サービスがあるものもありますが、内容の充実度はクレジットカードの方が上回っているといえるでしょう。
また、クレジットカードは利用金額が後からまとめて引き落とされるため、利用時点で口座残高がなくても支払に利用することができます。そのため、急遽大きな出費が発生した時でも利用できる利便性があります。
クレジットカードのデメリット
クレジットカードは、利用限度額の範囲内であれば自由に支払に利用することができます。そのため、無計画に使っていると利用代金が膨らんでしまうリスクがあります。
利用時は毎月の予算を立てるなど、きちんと管理をしながら使うようにしましょう。
また、クレジットカードは申込にあたって年齢制限や審査があり、誰でも利用できるわけではありません。カード会社が定める申込条件に該当しなければ発行できないため、学生や未成年者、収入が不安定な人、信用情報に問題がある人などは、クレジットカードの発行を断られることもあります。
キャッシュカードとデビットカード、クレジットカードの一体型カードもある
キャッシュカードとデビットカード、クレジットカードはそれぞれ異なる機能を持つカードですが、中には、「キャッシュカードとデビットカード」、「キャッシュカードとクレジットカード」など複数の機能が一体化されたカードもあります。
これらの一体型カードは持ち歩くカードの枚数を減らすことができ、財布の中をスッキリとまとめられるメリットがあります。「場面によってカードを使い分けたいけど、これ以上カードの枚数を増やしたくない」という場合は、一体型カードを活用することもひとつの方法です。
「Olive」ならデビットカード、キャッシュカード、クレジットカードが1枚に!
デビットカードを発行するなら、三井住友銀行の「Olive」がおすすめです。Oliveとは、お得な特典が豊富な銀行口座と1枚で複数の支払機能を利用できるマルチナンバーレスカードが特徴の金融サービスです。

1枚で複数の支払機能を利用できる「Oliveフレキシブルペイ」
Oliveにお申込いただくと、キャッシュカードの機能に加えてクレジットカード、デビットカード、ポイント払い等複数の支払機能を利用できるマルチナンバーレスカード「Oliveフレキシブルペイ」が発行されます。利用シーンに応じてアプリでいつでも支払方法を切り替えられるため、複数枚のカードを持ち歩く必要がありません。
また、セキュリティに配慮したナンバーレスカードで、カード番号、有効期限等の記載がないため安心して利用できます。
たとえば、少額決済ではデビットカード、分割払いをしたい買い物はクレジットカード等、利用方法を柔軟に使い分けるのにも便利です。
Oliveなら特典も豊富
Oliveには「選べる特典」が付帯されており、以下の4つから毎月希望する特典を選べます。
毎月選べる特典
- 特典1.給与・年金受取特典:毎月Vポイント200pt(年間2,400pt)
- 特典2.対象のコンビニATM手数料:月1回無料(※)
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- 特典4.ご利用特典:毎月Vポイント100pt
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対象はイーネットATM・ローソン銀行ATM・セブン銀行ATMです。なお、Oliveアカウントご契約口座の取引にかかる手数料のみ対象になります。
特に、複数の銀行口座を持つ場合、給与・年金受取口座としてOliveを活用するとお得です。
特典1を選択した上で毎月3万円以上を受け取ると、毎月200pt(年間2,400pt)が自動的に貯まります。
Oliveアカウントや特典の詳細については、以下よりご確認ください。
Oliveアカウント
デビットカードとキャッシュカードは利用シーンにあわせて上手に使い分けをしましょう
デビットカードとキャッシュカード、クレジットカードはそれぞれ用途や特徴が異なるカードです。カードを上手に活用するためには、各カードのメリット・デメリットをよく理解した上で利用シーンに応じて使い分けることが大切です。
また、中にはデビットカードとキャッシュカード、クレジットカードなど複数の機能が一体化されたカードもあります。少ないカード枚数で複数の機能を使い分けたい人は、ぜひ一体型カードの活用を検討してみましょう。
よくある質問
Q1.デビットカードとクレジットカードの違いは?
デビットカードとクレジットカードは、支払のタイミングが大きく異なります。デビットカードは、利用と同時に代金が口座から引き落とされる「即時払い」のカードです。一方、クレジットカードは1ヵ月分の利用代金がまとめて後日引き落とされる「後払い」となっています。
Q2.デビット機能付きの一体型キャッシュカードはある?
金融機関によっては、デビットカードの機能がついたキャッシュカードを発行しています。国内の加盟店でのみ使えるJ-Debitを搭載しているものや、海外でも利用できる国際ブランドがついているものなど種類がありますので、用途に応じてカードを比較してみましょう。
Q3.デビットカードに危険性はある?
デビットカードは、クレジットカードと同様に盗難・紛失などによって第三者に不正利用されてしまうリスクがあります。金融機関でも不正利用に対するセキュリティを強化していますが、「こまめに明細を確認する」、「利用限度額を設定する」など自分自身でも対策を講じることが大切です。
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2025年3月公開時点の情報のため、最新の情報ではない可能性があります。