
共働き世帯が増える中、夫婦での家計管理の重要性が高まっています。しかし、「どのように管理すればいいのかわからない」「うまく続かない」という声をよく耳にするように、家計管理の難しさを感じている人は少なくありません。
この記事では、夫婦の家計管理の具体的な方法やコツを紹介、便利なデジタルツールを活用した効率的な管理方法について解説します。
- 目次
夫婦の家計管理の3つのパターン
共働き夫婦の家計管理には主に3つのパターンがあります。それぞれのパターンにはメリットとデメリットがあり、夫婦の状況や価値観に合わせて選択することが欠かせません。ここでは、各パターンの特徴について見ていきましょう。

夫婦のどちらか一方が管理
夫婦のどちらか一方がお金を受け取り、まとめて管理する方法です。専業主婦(夫)世帯や、どちらかが金銭管理に長けている場合に適しています。
メリット
1人が集中して管理することで、家計の全体像を把握しやすく、計画的な支出が可能になります。また、二重払い等のミスを防げるだけでなく、支払の内容や使い道がひと目でわかるため、効率的に家計の改善点を発見できるでしょう。
デメリット
管理側の負担が大きくなりがちな点に注意が必要です。また、管理していない方が家計に無関心になってしまう可能性があり、夫婦間でお金に関する意識の差が生まれやすくなるほか、どちらかに急な支出が生じた際、柔軟に対応することが難しくなるケースもあります。
夫婦が共同で管理
家計管理用の口座を新たに作り、そこに双方が一定額を入れて管理する方法です。共働き夫婦に特におすすめの方法といえます。
メリット
夫婦で家計に関わることで、お互いの収支状況を理解し合えます。また、共通の支出と個人の支出が明確に分かれるため、自分の裁量で使えるお金の管理がしやすいでしょう。将来の目標に向けた話し合いもスムーズになり、お金に対する意識が夫婦で高まります。
デメリット
複数の口座を使用するため、管理の手間が増えることが課題です。また、共同口座への入金額の配分をどうするかといった話し合いが必要になります。収入に大きな差がある場合は、負担の割合を決めるのが難しくなることもあるでしょう。
費用ごとに分担して管理
家賃は夫、食費は妻というように、費用の種類ごとに支払を分担する方法です。お互いの収入に応じて負担を分けやすく、また個人の裁量も保ちやすいでしょう。
メリット
それぞれの担当範囲が明確なため、責任を持って管理できます。また、収入の差に応じて費用を分担できることから、双方が納得しやすい方法といえるでしょう。日々の細かい金額のやりとりも少なくて済むため、煩わしさを感じにくいのも利点です。
デメリット
デメリットとしては家計全体の収支が把握しにくいことがあげられます。また、予想外の出費が発生した際の分担についてその都度話し合う必要があるほか、将来に向けた貯蓄の管理も個別に行うことで非効率になりやすいでしょう。
夫婦の家計管理がうまくいかない原因
家計管理がうまくいかない原因は多岐にわたりますが、ここでは主な理由を2つ、取り上げてみました。
貯蓄の計画を考えられていない
多くの夫婦が陥りやすい問題として、「残ったお金を預金に回す」という考え方があります。しかし、この方法では月末までにお金を使いすぎてしまい、計画的な貯蓄ができないケースも少なくありません。将来のライフイベントに向けた具体的な貯蓄目標を持たないまま家計をやりくりしても、なかなか思うような成果は得られないでしょう。特に、予期せぬ出費が重なった月は貯蓄額が大きく減少してしまい、長期的な資産形成の妨げとなります。計画性のない貯蓄は、結果として将来への不安を増大させることにもつながりかねないため、注意が必要です。
収支が共有できていない
特に費用を分担して管理している場合、お互いの収支状況を把握できていないケースが多く見られます。このような状況では、家計の全体像が見えづらくなるだけでなく、将来の計画も立てにくくなってしまいます。また、一方的に負担が偏っているような状況にも気づきにくくなりがちでしょう。さらに、それぞれが別々に管理することで、共通の支出における無駄遣いや重複した支払が発生するリスクも高まります。こうした問題が長期化してしまうと、夫婦間の金銭感覚がすれ違う原因となり、関係性に悪影響が及ぶ恐れがあるため注意が必要です。
家計管理を始めるための3ステップ
家計管理を始める際は、段階的な手順を踏むことが効果的です。ここでは家計管理を始めるための3つのステップについて解説します。

家計簿を活用し収支を把握
まず、現状の収支把握から始めましょう。毎月の収入と支出を正確に記録することで、家計の現状が把握できます。近年は便利な家計簿アプリも多く登場しており、手軽に始められるようになっています。たとえば、三井住友銀行のアプリは、Moneytreeとの連携により複数の金融機関の情報をまとめて確認できるため、より正確な収支把握が可能です。
目標を決める
収支状況が把握できたら、次は具体的な目標設定です。これから先の人生では、マイホーム購入や子どもの教育費、老後の資金等、さまざまな資金が必要になります。それぞれのライフイベントごとに必要な金額を試算し、達成までの期間を考慮して月々の貯蓄目標を設定しましょう。また、この際に漠然とした目標を立てるのではなく、「〇年後までに〇〇万円」という具体的な数字を決めることが大切です。
目標達成に向けた固定費・支出見直し
設定した目標に向けて、現在の支出を見直していきましょう。特に毎月決まって発生する固定費は、見直すことで大きな節約効果が期待できます。携帯電話料金やサブスクリプションサービス等、月々の支出が削減できないか確認してみましょう。また、日々の変動費についても、家計簿の記録を基に無駄な支出がないか、今一度把握することをおすすめします。
夫婦の家計管理を成功させるコツ
ここでは、夫婦の家計管理を成功させるコツについて紹介します。
支出を定期的に見直す
家計管理において、定期的な見直しは欠かせません。ライフスタイルの変化に伴い、必要な支出も変化していきます。半年に一度程度、固定費や日々の支出を見直す機会を設けることで、より効率的に家計を管理できるでしょう。特に、利用頻度が低下したサービスの解約や、より良い条件のサービスへの乗り換え等を検討することをおすすめします。
貯蓄と生活費は分ける
効果的に貯蓄をするなら、給料日に真っ先に貯蓄する「先取り貯蓄」がおすすめです。具体的には、給与から毎月の貯蓄目標額を自動的に振り分けるよう設定しましょう。たとえば、財形貯蓄を活用して給与から天引きする方法や、給与振込日に自動的に定額を積立預金口座へ振り替える方法があげられます。このように自動化することで、意識せずに貯蓄を続けられるでしょう。
また、生活費と貯蓄用の口座を分けることで貯蓄額を確実に確保できるほか、目的別に口座を分ければ、それぞれの目標に向けた進捗も分かりやすくなります。
お金について定期的に話し合う
将来のライフイベントについて、夫婦で定期的に話し合う機会を持つことを心掛がけましょう。特に、どちらか一方が家計を管理している場合、もう一方が無関心にならないよう、月に一度程度は家計の状況を共有する時間を設けることが大切です。お互いの価値観や将来の展望を理解し合い、より良い家計管理を目指しましょう。
デジタル金融サービスを利用する
クレジットカードやキャッシュレス決済を中心に支払を集約することで、スマートフォンのアプリで簡単に支出を確認できるようになります。現金払いの場合、レシートの管理や家計簿への記入に手間がかかりますが、デジタル決済であれば自動的に記録が残るため、正確に家計状況の把握が可能です。また、多くの金融機関が提供する家計管理アプリと連携することで、より便利に収支を管理できるでしょう。
ただし、デジタル決済を活用する際は、セキュリティ面にも十分な配慮が必要です。二段階認証の設定や、定期的なパスワード変更等、基本的な対策を忘れずに行いましょう。また、利用明細は毎月必ずチェックし、身に覚えのない請求がないかを確認することも大切です。特に複数のアプリやサービスを利用する場合は、それぞれのセキュリティ設定を確認し、安全な利用を心がけましょう。
家計管理に三井住友銀行の「Olive」が最適な理由
家計管理には、三井住友銀行の「Olive」がおすすめです。Oliveとは、お得な特典が豊富な銀行口座と1枚で複数の支払機能を利用できるマルチナンバーレスカードが特徴の金融サービスです。

1つのアプリで「口座」「証券」「ローン」「Vポイント」「決済」といったサービスをまとめて管理できるため、家計の収支を把握しやすいメリットがあります。また、Moneytree(※)との連携により、三井住友銀行以外の口座や、クレジットカード、電子マネー、証券等の利用状況も一括で確認可能です。家計簿機能も搭載されているため、支出の分析や予算管理も簡単に行えるほか、貯蓄目標の進捗管理も容易でしょう。
※
Moneytreeはマネーツリー株式会社が提供する個人資産管理サービスです。日本全国の銀行口座、クレジットカード、電子マネー、証券等、国内の金融機関に対応しています。
特典が選べる
三井住友銀行のOliveでは以下の4つから毎月希望する特典を選べます。
毎月選べる特典
- 特典1.給与・年金受取特典:毎月Vポイント200pt(年間2,400pt)
- 特典2.対象のコンビニATM手数料:月1回無料(※)
- 特典3.Vポイントアッププログラム:還元率が+1%
- 特典4.ご利用特典:毎月Vポイント100pt
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※
対象はイーネットATM・ローソン銀行ATM・セブン銀行ATMです。なお、Oliveアカウントご契約口座の取引にかかる手数料のみ対象になります。
特に、複数の銀行口座を持つ場合、給与・年金受取口座としてOliveを活用するとお得です。
給与・年金受取の特典を選択した上で毎月3万円以上を受け取ると、毎月200pt(年間2,400pt)が自動的に貯まります。
Oliveアカウントや特典の詳細については、以下よりご確認ください。
Oliveアカウント
ポイントが貯めやすい
Oliveを給与振込口座として指定し、毎月3万円以上を振込で受け取ると、Vポイントが200ポイントプレゼントされ、年間で合計2,400ポイントを受け取ることができます(※)。他行の自分の口座や、ご家族からの振込も対象です。「ご自身やパートナーの口座から家計用の口座に振込を行う」といった場合にも、お得にご利用できるでしょう。
※
毎月「選べる特典」で給与・年金受取特典200ptを選んだ場合。選べる特典についての留意事項はホームページをご確認ください。
また、貯まったVポイントは、VポイントPayアプリにチャージしてお買い物に利用する 、振込手数料に充てる、景品・他社ポイントへ交換する 、といった豊富な使い道があります。これにより、日常生活のさまざまな場面でポイントを活用でき、自分のライフスタイルに合わせて賢く利用できるメリットがあります。
このように、「お金の管理をもっと簡単にしたい」「お得にポイントを貯めたい」「持ち歩くカードの枚数を減らしたい」という方にはOliveがおすすめです。
自分たちに合った家計管理の方法を見極めよう
家計管理の方法は、それぞれの夫婦に適した形を選ぶことが大切です。まずは家計簿をつけて現状を把握し、具体的な目標を設定することから始めましょう。デジタルツールを活用すれば、より手軽に継続的な管理が可能です。
大切なのは、決めた方法を形式的に続けるのではなく、定期的な見直しと夫婦間のコミュニケーションを通じて、より良い管理方法を見つけていくことです。三井住友銀行の「Olive」のような便利なデジタルサービスも活用しながら、自分たちに合った家計管理を実践していきましょう。
よくある質問
Q1.クレジットカード決済は家計管理が難しい?
むしろ、クレジットカード決済の採用によって家計管理がスムーズになるでしょう。利用するカードを絞ることで、支出の把握が容易になり、家計の見直しも容易になります。また、利用に応じて貯まるポイントを生活費に充てることで家計の節約にもつながるほか、デジタルツールとの連携によって効率的な家計管理が可能です。
Q2.家計管理の簡単な方法は?
家計管理アプリを活用するのがもっとも簡単な方法です。スマホひとつで収支の管理ができ、支出の分析も自動で行えます。特に、インターネットバンキングやクレジットカードと連携できるアプリを使うと、入力の手間も大幅に削減できます。まずは基本的な収支管理から始めて、徐々に詳細な管理に移行していくのがおすすめです。
Q3.夫婦の家計管理を成功させるコツは?
定期的な収支の見直しと、夫婦間でこまめにコミュニケーションを取ることが大切です。貯蓄は生活費とは別に管理し、将来のライフイベントについても定期的に話し合いましょう。また、デジタル金融サービスを活用することで、より効率的な管理が可能になります。どちらかに負担が偏らないよう、それぞれの状況に合わせて柔軟に管理方法を調整していくことも成功のポイントです。
※
2025年3月時点の情報のため、最新の情報ではない可能性があります。
FP金子さんからのコメント
貯蓄の目標のうち、老後資金のように実際に必要になるまでに時間があるものは、投資を活用する方法も有効です。投資は元本割れするリスクがあるので怖いという方もいるでしょう。しかし投資における元本割れリスクをゼロにはできませんが、長期・積立・分散投資を利用して元本割れリスクを抑えることは可能です。
さらにNISAやiDeCo等、税制優遇を受けながら投資ができる制度もあるため、利用することで効率的にお金を増やせるでしょう。