
銀行口座がひとつだけだと、預貯金と生活費の区別がつかずに困っている方も多いのではないでしょうか。銀行口座を複数持っていると目的別の管理ができ、お金も貯めやすくなります。
この記事では、複数の銀行口座を使い分けるメリットと注意点、おすすめの使い分け方法等を詳しく解説します。
- 目次
銀行口座を複数持つことはできる?
銀行口座を複数持つことは可能です。ただし、同じ銀行で複数の預金口座の開設は、通常できません。その主な理由として、不正利用やマネーロンダリングの防止、銀行の口座管理負担の軽減等が挙げられます。
ただし、一部の銀行では、利用目的によっては追加口座の開設を認めているケースがあります。
複数の口座が必要な場合は、異なる銀行で口座を開設する方法が一般的です。
銀行口座は複数持つべき?
お金をしっかり管理して着実に貯蓄したいと考えている方には、複数の銀行口座の使い分けをおすすめします。目的別に銀行口座を使い分けることで、貯蓄しやすい仕組みを作れるからです。生活費用と貯蓄用の口座を分けると、計画的な貯蓄がしやすくなります。
たとえば、給与が入ったら即座に決まった金額を貯蓄用口座に移すようにすると、自然と預金が増えていく仕組みが作れます。
さらに、複数の銀行に口座があると、システムトラブルや金融機関の問題が発生した際のリスク分散も可能です。このように、複数口座の活用は、着実な資産形成と安全性の確保の両面でプラスの効果を期待できるでしょう。
複数の銀行口座を使い分けるメリット
複数の銀行口座を持って目的別に使い分けると、さまざまなメリットを享受できます。どのようなメリットがあるか、詳しく見ていきましょう。

目的別にお金を管理できる
複数の銀行口座を持つ最大のメリットは、目的別にお金を管理できる点にあります。生活費、貯蓄、投資等、お金の用途に合わせて口座を分けると、お金の流れを明確に把握できます。
具体的には、生活費用と貯蓄用の口座をそれぞれ用意し、給与が入ったらすぐに決めた金額を貯蓄用の口座へ移します。生活費用口座には使ってよい金額だけが残り、うっかり貯蓄分を生活費に使ってしまう心配がありません。
このように、目的別の口座管理は、貯蓄を確実に増やすための効果的な方法です。
複数の銀行のサービスを受けられる
銀行口座を複数持つと、それぞれの銀行のサービスを享受できる点もメリットのひとつです。銀行によって、提供しているサービスやキャンペーン内容は異なります。
ある銀行では振込手数料の優遇が受けられ、別の銀行ではポイント還元率が上がるといった具合に、それぞれの銀行が提供する特典を受けられます。
複数の銀行口座を持っていると、より便利でお得に銀行サービスを利用でき、節約にもつなげられるでしょう。
金融リスクを分散できる
銀行口座を複数持つと、金融リスクの分散も可能です。万が一、銀行が破綻した場合、預金保険制度により普通預金や定期預金等は、1金融機関につき1,000万円とその利息まで保護されます。しかし、1,000万円を超えた部分については、保護の対象外です。
そのため、1,000万円を超える預金がある場合は、複数の銀行口座に預金すると、リスクを分散できます。仮に1,200万円の預金がある場合、全額を同じ銀行に預けるのではなく、600万円をA銀行、残りの600万円をB銀行に預けるといった方法です。
このように預金を分散しておくと、どちらかの銀行が破綻した場合でも預金は全額保護されるため、損失を避けることができます。
システムトラブルのリスクを分散できる
銀行口座を複数持っていると、システムトラブルによるリスクを分散できます。利用している銀行でシステムトラブルが発生すると一時的にお金を引き出せなくなったり、振込ができなくなったりするおそれがあります。
このような事態に備え、複数の銀行口座を持っていれば、ひとつの銀行でシステムトラブルが発生しても、他の銀行の口座で対応可能です。
複数の銀行口座は、予期せぬリスクのカバーにも役立つのです。
複数の銀行口座を使い分ける際の注意点
銀行口座を複数持つことにはメリットもありますが、注意点もあります。以下のような注意点を把握しておきましょう。
お金を移動させる際に手数料がかかる
複数の銀行口座を保有する場合、口座間でお金を移動させる際に手数料が発生する場合があります。
一般的に、異なる銀行の口座間で送金する場合、振込手数料が必要です。しかし、最近では銀行によっては特定の条件を満たす場合に、他行への振込手数料を無料にしています。
たとえば、三井住友銀行のOliveでは、インターネットバンキング「SMBCダイレクト」を利用した他行あて振込手数料が、月3回まで無料です。
手数料を抑えられるサービスを活用すれば、複数の口座を保有していても少ないコストでお金の移動ができます。
管理の手間が増える
複数の銀行口座を持つ場合、管理の手間が増える点も考慮しなければなりません。それぞれの口座ごとに、キャッシュカードや通帳、暗証番号等の管理が必要です。
さらに、インターネットバンキングを利用する場合は、ログインIDやパスワード等も別々に管理しなければならず、セキュリティ対策も重要です。うっかりキャッシュカードを紛失してしまったり、暗証番号を忘れてしまったりする可能性も高まります。
セキュリティ対策として、パスワードの使い回しは避け、口座ごとに異なるものを設定しましょう。定期的なパスワード変更や、取引履歴の確認も欠かせません。
このような管理が行き届くようにするには、口座数をいくつも増やしすぎないほうがよいでしょう。
複数の銀行口座を使い分ける方法

銀行口座を複数持つ場合は、どのように使い分けるかが重要です。ここでは、おすすめの使い分け方法を、口座の数ごとに紹介します。
まず、2つの口座で使い分ける場合は、「生活費用」と「貯蓄用」に分けましょう。生活費用の口座には、日々の生活に必要な金額のみを入れておき、残りは貯蓄用の口座に移します。日常の支出は生活費用の口座にあるお金でまかない、貯蓄用口座のお金を動かさないようにすると、着実に貯蓄が積み上がります。
3つの口座で使い分ける場合は、「生活費用」「貯蓄用」「投資用」に分けるのがおすすめです。投資用口座は、投資信託や株式の購入に充てる資金を管理するための口座です。証券会社との連携がしやすい銀行口座を選ぶと便利です。
さらに、4つの口座で使い分ける場合は、「入金用」「生活費用」「貯蓄用」「投資用」に分けます。入金用口座は、給与やボーナスを受け取るための口座です。収入をこの口座に集約すると、毎月の収支を把握しやすくなります。そして、入金用口座に振り込まれたお金を、決めた配分で生活費用、貯蓄用、投資用の各口座に振り分けて管理します。
銀行口座の使い分けに三井住友銀行の「Olive」がおすすめ
複数の銀行口座の使い分けには、三井住友銀行の「Olive」がおすすめです。Oliveなら上記4種類の口座を1つのアカウントで開設することができ、アプリでまとめて管理できます。

各種手数料が無料
三井住友銀行のOliveでは、以下の手数料が無料になる、4つの基本特典を提供しています。
- SMBCダイレクトの他行あて振込手数料が無料(※1)
- 三井住友銀行本支店ATMの手数料が24時間無料(※2)
- 定額自動入金の手数料が無料(※3)
- 定額自動送金《きちんと振込》の手数料が無料(※4)
補足事項はこちらをご確認ください
特に、他行との定額自動入金と定額自動送金の手数料が無料な点は、複数の銀行口座を使い分けたい人にとって大きなメリットです。
定額自動入金では、他行から1,000円単位で、1万円以上100万円以下の範囲で毎月自動的に入金できます。そのため、給与を他行の口座で受け取っていても、Oliveの口座に手数料無料で資金を移動できます。
また、定額自動送金《きちんと振込》では設定した金額を定期的にご指定の口座へ送金できるため、家賃や仕送りの振込に便利です。
これらのサービスによって手数料を気にせずスムーズに資金移動ができ、複数の口座を効率的に管理できます。
特典が選べる
三井住友銀行のOliveでは、以下の4つから毎月希望する特典を選べます。
毎月選べる特典
- 特典1.給与・年金受取特典:毎月Vポイント200pt(年間2,400pt)
- 特典2.対象のコンビニATM手数料:月1回無料(※)
- 特典3.Vポイントアッププログラム:還元率が+1%
- 特典4.ご利用特典:毎月Vポイント100pt
-
※
対象はイーネットATM・ローソン銀行ATM・セブン銀行ATMです。なお、Oliveアカウントご契約口座の取引にかかる手数料のみ対象になります。
特に複数の銀行口座を持つ場合、給与・年金受取口座としてOliveを活用するとお得です。
特典1を選択した上で毎月3万円以上を受け取ると、毎月200pt(年間2,400pt)が自動的に貯まります。
Oliveアカウントや特典の詳細については、以下よりご確認ください。
Oliveアカウント
クレジットカードやデビットカードとしても使える
Oliveにお申し込みいただくと、キャッシュカードの機能に加えてクレジットカード、デビットカード、ポイント払い等複数の支払機能を利用できるマルチナンバーレスカード「Oliveフレキシブルペイ」が発行されます。利用シーンに応じてアプリでいつでも支払方法を切り替えられるため、複数枚のカードを持ち歩く必要がありません。
また、セキュリティに配慮したナンバーレスカードでカード番号、有効期限等の記載がないため安心して利用できます。
たとえば、少額決済ではデビットカード、分割払いをしたい買い物はクレジットカード等、利用方法を柔軟に使い分けるのにも便利です。
ポイントが貯まる・使える
Oliveでは、Vポイントが効率的に貯まります。たとえば、Oliveフレキシブルペイのクレジットモードやデビットモードで支払うと、ご利用金額200円(税込)ごとにVポイントが1ポイント付与されます。さらに、「Vポイントアッププログラム」を活用すれば、対象のコンビニや飲食店でのご利用時に、ざくざくポイントが貯まります。
Vポイントアッププログラムについて詳しくは以下をご確認ください。
Vポイントアッププログラム
貯まったVポイントは、VポイントPayアプリと連携すれば、1ポイント=1円分として、コンビニ等全国のVisa加盟店での買い物に使うことができます。
このように、貯めて使える便利なポイントサービスにより、日々の買い物がよりお得になります。
メインの口座をOliveにして複数の銀行口座を上手に使い分けよう
複数の銀行口座を使い分けると生活費と貯蓄の区別ができ、お金を貯めやすくなります。ただし、銀行間のお金の移動には手数料がかかるため、コストを抑えられる銀行選びが重要です。
三井住友銀行のOliveなら、SMBCダイレクトでの他行あて振込手数料が月3回まで無料といった基本特典があるため、複数の銀行口座間で資金を移動する際の手数料負担を軽減できます。メイン口座として活用してはいかがでしょうか。
よくある質問
Q1.銀行口座を複数持てる?
銀行口座は複数持つことができます。ただし、同じ銀行で複数の口座開設は、一般的にはできません。これは、マネーロンダリング等の不正利用を防ぐためです。一般的に、複数の口座が必要な場合は、異なる銀行で口座を開設することになります。
Q2.複数の銀行口座を使い分けるメリットは?
複数の銀行口座を使い分ける最大のメリットは、目的別の資金管理ができる点です。生活費用と貯蓄用の口座を分けることで使えるお金の範囲が明確になり、計画的な貯蓄ができます。また、金融機関のシステムトラブルや破綻時のリスク分散にもなります。各銀行独自の特典やキャンペーンを活用できれば、さらにお得です。
Q3.複数の銀行口座はどう使い分ける?
複数の銀行口座の使い分け方は、ライフスタイルや目的によってさまざまです。代表的な例としては生活費、貯蓄、投資といった、お金の用途別に口座を分ける方法があります。たとえば、給与振込口座をメインバンクとして生活費の支払に利用し、別の銀行口座を貯蓄専用として利用する方法です。この使い分けによって生活費と貯蓄を明確に区別でき、貯蓄目標を達成しやすくなります。さらに投資用の口座を別に開設して証券会社と連携すると、より効率的に投資ができます。
※
2025年3月公開時点の情報のため、最新の情報ではない可能性があります。