グリーン/ソーシャル/サステナビリティローンプロジェクト紹介

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全国民間賃貸サービス合同会社、東日本民間賃貸サービス合同会社

プロジェクト概要

フォートレス・インベストメント・グループLLC(以下、「当社」)は、2017年に全国47都道府県にある10万6,318戸2,911棟の集合住宅を、高齢・障害・求職者雇用支援機構(以下、「JEED」)から購入しました。JEEDは、1971年に設立され、高齢者、障害者、求職者の為の賃貸住宅を所有および運営、その後、JEEDは2007年から賃貸住宅事業を段階的に縮小し、2017年までにすべての賃貸業務を停止しました。

当社は2017年にJEEDからの物件取得後、名称を『ビレッジハウス』としました。2017年時点で、入居中であった賃貸住宅は、3万4,807戸(入居率:32.7%)のみであり、空室については、大規模な改修工事が必要でした。当社は、800億円以上の資金を投下し、5万2,300戸の内装、景観に配慮した外装の大規模な改修工事に着手しました。

それに加え、1,122棟の屋根にソーラーパネルを設置し、物件の温室効果ガスの排出削減にも取り組みました。

『ビレッジハウス』は、高齢者、障害者、求職者などに住宅スペースを提供する事業体として初めてGRESBから1スターを獲得しました。GRESBとは、不動産セクターの会社・ファンド単位での環境・社会・ガバナンス(ESG)配慮を測る格付け機関です。

当社の『ビレッジハウス』への投資は、三井住友銀行を中心とする銀行団からのファイナンスのサポートも得て実行されました。『ビレッジハウス』への投資を受け、当社は、入居者様の皆様のニーズにお応えすべく、専門の不動産管理会社を設立しました。2017年以降、今や、国内7拠点、従業員1,050人にまで拡充しています。また、テクノロジーやデジタルメディアにも多くのリソースを投入し、入居者の皆様のサポート体制を強化しています。具体的には、6言語の多言語ウェブサイトに加え、2つのコールセンターに多言語オペレーターを配置し、日本人のみならず、外国人の方々を含む入居者の方々とのコミュニケーションを速やかに行うことができます。

プロジェクトの社会的意義

日本では、先進諸国と同様、高齢・障害・求職者など向けの住宅が不足しています。
国内では、平均年収300万円未満の世帯は33パーセント、400万円未満は45パーセントです。これには、工場労働者、サービス労働者、増大している高齢者のグループ(一定額の年金収入で生活)、そして国内工場生産を再開し、寸断されたサプライチェーンを改善するために必要とされている外国人労働者の方々が含まれています。
これまでは、各自治体がこうした方々向けに住宅を提供してきましたが、高齢社会を迎え、財政予算が逼迫、あるいは、追加の資金手当てが困難な状況にあります。
こうした住宅の多くは1965年か1980年の間に建築され、老朽化しており、改修に向けた多くの資金が必要となっています。さらに、近年の建築原材料の価格高騰を踏まえると、新たな住宅建築にかかる費用対効率は限定的である反面、ニーズは引き続き高まっていきます。
こうした問題は、日本固有のものではなく、G7諸国すべてが直面しており、当社はこのような社会的問題の解決に貢献できると確信しています。
これは、岸田首相が「新資本主義」として掲げている経済成長と国民への所得再分配のバランスを図るという政策とも一致したテーマです。

評価結果

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『ビレッジハウス』は、日本を代表する格付け機関であるR&Iから、持続可能性の方針、慣行、パフォーマンスなどの観点から、社会的成果を得ているとの評価をいただきました。
また、本件の融資は、ソーシャルローンとして、R&Iに認定されました。

今後の取り組み方について

当社は、今後とも公営賃貸住宅を追加取得し、環境にも十分配慮した改修・改装を施し、『ビレッジハウス』を専門の管理会社とし、日本で不足しているアフォーダブルハウジングを提供する事で、三井住友銀行と協働で社会的な課題解決に努めてまいる所存です。なお、当社はこれらの改装後の物件の長期保有の受け皿として不動産投資信託(REIT)を設立する計画で、REITを介して金融資本市場からの資金調達、さらには、プライベートエクイティ(PE)による投資を組み合わせていくことで、アフォーダブルハウジングを日本全国に増やしていくことが可能であると考えます。

入居者様の声

米フォートレス・インベストメント・グループのリリース

FORTRESS 2021年11月30日 米フォートレス・インベストメント・グループ傘下の賃貸住宅サービス「ビレッジハウス」、本件ポートフォリオに対する融資がR&Iよりソーシャルローンとして認定〜社会問題解決に向けた更なる取り組みを加速〜

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米フォートレス・インベストメント・グループ傘下の賃貸住宅サービス『ビレッジハウス』、本件ポートフォリオに対する融資が、R&Iよりソーシャルローンとして認定。
〜社会問題解決に向けた更なる取り組みを加速〜