メープルだけじゃない。原油、金など、天然資源が豊富なカナダ

カナダといえば、G7のメンバーであり、成熟した先進国でありながら、ナイアガラの滝やロッキー山脈など大自然が印象的です。天然資源が豊富で 、その輸出が経済面でのひとつの核になっています。
メープルシロップもカナダを代表する天然資源のひとつで、世界の産出額のなんと8割弱を占めています。メープルシロップは、メープル(カエデ)の樹液を煮詰めただけの100%天然の食品で、サトウカエデの原生林(シュガーブッシュ)が広がるカナダ南東部を中心とするごく一部の地域で生産されています。カナダの国旗には、このサトウカエデの葉「メープルリーフ」が描かれています。
メープルリーフといえば、メープルリーフ金貨をご存じでしょうか。日本の貴金属店でもおなじみの人気金貨です。実は、カナダは金の産出量は世界5位。5.7%のシェアを誇っています。このほか、天然ガス、原油も豊富で、その多くが隣国アメリカに輸出されています。

アメリカとの強い関係が進化 NAFTAからUSMCAへ

カナダは世界第2位の国土面積を誇る資源国ですが、その経済は、隣国アメリカとの強固な関係なしには語れません。アメリカ、メキシコとの3カ国で1994年に北米自由貿易協定(NAFTA)を発効し、その後3か国間で多くの貿易が非関税で行われてきました。
また、NAFTA発効以前から、カナダは五大湖付近を中心に自動車部品などの製造業が盛んで、アメリカと一体化した経済発展を遂げてきました。実際カナダからの輸出のうち74.3%がアメリカ向け、カナダへの輸入のうち51.1%がアメリカからです。
NAFTAはトランプ米政権の主張で修正が行われ、2018年11月に新協定「アメリカ・メキシコ・カナダ協定(USMCA)」として署名されました。新協定後も引き続き、アメリカ経済との連動性をもった経済が続いていくと考えられています。カナダとしては、無事締結できて、ひとまず安心というところでしょう。

先進国の中でも高い人口増加率が経済成長を下支え

カナダはG7の中でも経済の優等生と言われます。2010年から2018年の経済成長率の順位を見ても、9年のうち2年はカナダが1位、4年は2位となっています。2011年以来、低迷している日本とは対照的です。

その理由には、経済成長が著しいアメリカの隣国にあり、経済面での連動が強いこと、加えて豊富な天然資源をアメリカや他の国々にも輸出して、堅固な経済基盤を作ってきたことにあります。
また、継続的に人口増加が続いていることも大きな要因です。というのは、同国は積極的な移民を受け入れてきた歴史があります。今後も2019年に35万人、2020年に36万人、2021年には37万人の移民を受け入れる計画を発表しています。

まとめ

カナダ×ターキーのおいしい関係
カナダの経済は、メープルや原油をはじめとする天然資源と移民政策による継続的な人口増加によって、着実に成長しています。また、今回取り上げた料理のように、カナダ(メープル)はアメリカ(ターキー)と強く連動しながら、他の国にはないユニークな魅力(料理)をこれからも打ち出していくことでしょう。

ターキーのローストメープルソースかけ

材料 2〜4人前

ターキー1羽(約2kg)、ジャガイモ(小さめ)6個、芽キャベツ6個、ペコロス6個、マイクロトマトやトレビスなど適量、ローズマリー1枝、塩大さじ2/3〜、こしょう適量、A(白ワイン大さじ1、メープルシロップ大さじ1、水大さじ1、バター5g、塩、こしょう適量)

作り方

1)ターキーはお腹の中をよく洗い、水気を拭き取って塩、こしょうを全体(お腹の中も)によく擦り込み、タコ糸で足を縛る。野菜類はよく洗い、ジャガイモは半分に切る。オーブンを予熱250℃にセットする。

2)オーブン加熱可能な鍋や天板にターキーを入れて約40分加熱し、周りに野菜を入れ全体にオリーブオイルをまわしかけ、野菜に塩こしょうをし、30分〜40分加熱する。途中焦げ付くようであればオーブンの温度を下げる。

3)中まで火が通ったら、鍋底の肉汁をフライパンに入れる。白ワインを加え火にかけ、アルコールが飛んだら、Aの残りの材料を加えて、味をなじませる。塩こしょうで味を整えソースにする。肉の周りにトレビスとマイクロトマトを飾る。
肉を切り分け、ソースをかけてどうぞ。

  • 2019年4月現在の情報です。今後、変更されることもありますのでご留意ください。
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