ETCカードとは?

ETCカードとは、ETCシステムを利用した高速道路などの有料道路(以後、有料道路など)の通行料金を、自動かつキャッシュレスで支払えるICカードです。ETC車載器にETCカードを挿入しておくことで、有料道路などの入口で通行券を受け取ったり、出口の料金所で停止して料金を支払ったりする必要がなくなり、通行料金が自動で精算(決済)されます。

なお、ETCカードには、大きく分けて3つの種類があります。

ETCカードの種類

ETCカードには、「ETC専用カード(ETCクレジットカード)」「ETCパーソナルカード」「ETCコーポレートカード」の3種類があります。

  • ETC専用カード:クレジットカードに付帯して発行されるETCカードで、クレジットカード会社が発行します。
  • ETCパーソナルカード:主にクレジットカードを持っていない人向けに、高速道路6社が共同で発行するETCカードです。
  • ETCコーポレートカード:東日本・中日本・西日本高速道路株式会社が、主に法人向けに発行するETCカードです。

個人でETCカードを作る場合は、一般的に「ETC専用カード」または「ETCパーソナルカード」のいずれかを選ぶことになります。それぞれ発行元や申込方法などが異なるため、これからETCカードの作成を検討している人は、こちらの記事も参考にしながら選ぶとよいでしょう。

ETCカードの仕組み

ETCカードによる通行料金精算に使用されているのは、「Electronic Toll Collection System(エレクトロニック・トール・コレクション・システム)」です。日本語では「電子料金収受システム」や「自動料金収受システム」などと呼ばれますが、一般的には英語の略称である「ETC」として広く知られています。

具体的には、ETC車載器にETCカードを挿入した状態で、有料道路などの入口・出口にあるETC専用レーンを通過します。各レーンの入口・出口には路側アンテナが設置されており、ETCカードを車載器に挿入した車が通過すると、車載器(ETCカード)と路側アンテナの間で無線通信が行われる仕組みです。

この通信によって通行料金が自動で精算(決済)され、その情報はETCカードの発行会社へ送信されます。後日、ETCカードにひも付けられた銀行口座やクレジットカードから料金が引き落とされます。

ETCカードのメリット

ETCカードは、有料道路などの通行料金をノンストップかつキャッシュレスで支払える利便性の高いカードです。入口で通行券を受け取ったり、出口で料金を支払うために停止したりする必要がなく、事前に現金を用意する手間もかかりません。そのため、スムーズに通過できる点は大きなメリットといえるでしょう。その他にも、以下のようなメリットがあります。

ETCカードの4つのメリット

ETC限定の割引制度が適用される

ETCカードを利用して有料道路などを通行すると、時間帯や曜日、区間などの条件に応じて通行料金の割引が適用される場合があります。

例えば、NEXCO3社(東日本・中日本・西日本)が管理する地方部の高速道路(一部区間を除く)および宮城県道路公社が管理する道路では、以下のような割引制度があります。

  • 平日朝夕割引:平日の6〜9時・17〜20時の通行料金が、1ヵ月間の対象道路走行回数に応じて30%または50%割引(最大100km走行分まで)
  • 深夜割引:毎日0〜4時の通行料金が30%割引
  • 休日割引:土・日・祝日(交通混雑期を除く)の通行料金が30%割引(普通自動車・軽自動車(二輪車)限定)

このほかにも、本州四国連絡高速道路の平日朝夕割引(平日の6〜9時・17〜20時)など、特定地域や特定区間を対象とした割引制度もあります。

割引の適用条件などの詳細は、各高速道路管理会社の公式サイトなどで確認しましょう。

ETC車載器があればレンタカーでも利用できる

ETCカードは、ETC車載器が搭載されている車であれば、レンタカーでも問題なく利用できます。

そのため、たまにレンタカーを運転する人や、自分の車を持っていない人でも、ETCカードを作成しておくと便利です。

スマートIC(インターチェンジ)を利用できる

スマートIC(インターチェンジ)は、ETC搭載車両のみが利用できる高速道路のインターチェンジです。

利用対象車が限定されているため、一般レーンもある通常のインターチェンジに比べて渋滞の緩和が期待でき、よりスムーズに通行できます。

新しい決済サービス「ETCX」を利用できる

ETCXは、ETCカードの機能を活用した無線通信型の決済サービスです。

ETCカードはこれまでは主に有料道路などで利用されていましたが、近年では商業施設や遊園地などの駐車場、ガソリンスタンドやEVスタンド、飲食店のドライブスルーなどにも利用シーンが広がっています。

ETCカードを使ってキャッシュレスかつタッチレスで決済できるため、より快適なカーライフの実現が期待できます。

ETCカードのデメリット

ETCカードの主なデメリットも確認しておきましょう。

クレジットカードの発行が必要な場合もある

クレジットカードに付帯して発行されるETC専用カードを利用する場合は、クレジットカードを保有している必要があります。まだクレジットカードを持っていない場合は、クレジットカードの発行申込や審査などの手続きが必要です。

一方、ETCパーソナルカードであれば、クレジットカード契約がない人でもETCを利用できます。ただし、年会費が発生するほか、デポジット(保証金)の事前預託が必要です。

年会費や発行手数料がかかる場合がある

ETCパーソナルカードでは年会費やデポジットが必要になることは前述のとおりですが、ETCクレジットカードでも年会費や発行手数料がかかる場合もあります。

これらの費用の有無は、クレジットカード会社や付帯するクレジットカードの種類によって異なるため、詳細はクレジットカード会社の公式サイトなどで確認しましょう。

車載器の購入やセットアップが必要になる

ETCカードはETC車載器と合わせて利用する必要があります。車種によってはETC車載器が標準装備されているものもありますが、未搭載の場合はETC車載器を購入し、車内への設置と車両情報のセットアップが必要です。

なお、ETC車載器のセットアップは自分で行うことはできず、登録された事業者(セットアップ登録店)のみ対応可能です。一般的に有料で、依頼時には車検証や運転免許証などの書類が必要になります。

ETCカードをよりお得に利用する方法

ETCカードをよりお得に利用するために、以下の方法を取り入れましょう。

ETCマイレージサービスに登録する

まずはETCマイレージサービスに登録しましょう。先に紹介した「平日朝夕割引」を利用するためには、ETCマイレージサービスへの登録が必要です。

また、ETCマイレージサービスの対象道路でETCカードを利用すると、通行料金の支払額(各種割引適用後)に応じてポイントが貯まります。貯まったポイントは還元額(無料通行分)に交換でき、通行料金の支払いに使えるため、有料道路などの利用をよりお得にできます。

クレジットカードのポイントと「二重取り」を狙う

ETCカード利用時は、ETCマイレージサービスのポイントとクレジットカードのポイントの「二重取り」を意識しましょう。

ETCクレジットカードの場合、ETC利用料金はほかのクレジットカード利用分と合算して請求されるため、通行料金に対してもクレジットカード会社のポイントが付与されます。そのため、ポイント還元率の高いクレジットカードを選ぶと、よりお得に利用できます。

ETCカードをお得に利用するならSMBCグループの「Olive」がおすすめ

ETCカードの利便性に加えてお得さも重視したい人は、SMBCグループの「Olive」に付帯できるETCカードを選んでみてはいかがでしょうか。

お得と便利がそろった金融サービス「Olive」とは?

Oliveは、スマートフォン1つで「銀行口座」「決済」「ポイント活用」「資産運用」など、さまざまなお金の管理をまとめて行えるモバイル総合金融サービスです。

通常、銀行口座を開設するとキャッシュカードが発行されますが、Oliveでは1枚のカードでデビットカード・クレジットカード・キャッシュカード・ポイント払いといった複数の機能を利用できる「Oliveフレキシブルペイ」が発行されます。三井住友銀行アプリから、その都度利用したい支払いモードも切り替えて決済が可能です。

また、口座残高やカード利用状況の確認、振込などの銀行取引に加え、SBI証券での資産運用やPayPayとの連携などもアプリ上で完結できます。Oliveフレキシブルペイ(デビットモード・クレジットモード)の利用や各種取引に応じてVポイントが貯まり、利便性とお得さを両立したサービスとなっています。

「Olive」でETCカードを発行するメリット

Oliveフレキシブルペイに付帯して、ETCカードを発行できます。

「Olive」でETCカードを発行するメリット

OliveフレキシブルペイETCカードは、初年度の年会費が無料です。さらに、ETCの利用が年に1回以上あれば、次年度の年会費も無料になります。

OliveフレキシブルペイETCカードは、Oliveフレキシブルペイのクレジットモードで決済されるため、ETC利用分にもVポイントが還元されます。還元率はアカウントランクによって異なり、例えば一般ランクの場合は0.5%です。

また、「Vポイントアッププログラム」に申し込むことで、対象のコンビニや飲食店でOliveを利用した際の還元率が、条件に応じて最大20%まで上がります。貯まったポイントは1ポイント=1円として買い物などの支払いに利用が可能です。

ポイント付与や利用履歴の確認、ポイント払いなどの各種機能も三井住友銀行アプリで完結するため、スマートに管理できます。

Oliveアカウント開設からETCカード申込までの流れ

まだOliveアカウントを持っていない人は、アカウントの開設が必要です。Oliveアカウント開設からETCカード申込まで、三井住友銀行アプリで手続きできます。

【Oliveアカウント開設】
  • 1.三井住友銀行アプリをダウンロードし、トップ画面の「Oliveアカウントを申し込む」をタップ
  • 2.生年月日などを入力し、カードランク・デザインを選択
  • 3.画面の指示に沿ってお客さま情報を入力すれば申込完了です。

すでに三井住友銀行の口座を持っている場合は、三井住友銀行アプリにログイン後、「Oliveアカウントに切替」から申し込めます。

【ETCカード申込】
  • 1.三井住友銀行アプリにログイン
  • 2.画面中段の「○○に設定中>」をタップ
  • 3.クレジットモードの右上「○Tap」をタップ
  • 4.表示された画面右下にある「すべて」をタップ
  • 5.画面をスクロールして、「付帯カードのお申し込み」をタップ
  • 6.遷移先の三井住友カード(株)のWebサイトで「三井住友ETCカード>」をタップ
  • 7.「お申し込みはこちら>」をタップし、画面の指示に沿って手続きを進めましょう。

ETCカードは、Oliveフレキシブルペイの契約者本人しか利用できません。家族が利用する場合は、クレジットカードの家族カードを発行し、そのうえでETCカードを追加で申し込む必要があります。

ETCカードについてよくある質問

最後に、ETCカードについてよくある質問と回答をまとめました。

Q1.レンタカーなど自分の車以外にも使える?

ETCカードは、セットアップ済みの車載器が搭載されていれば、自分の車以外でも利用できます。ETCカードと車載器はそれぞれ独立しているため、レンタカーや他人の車で自分のETCカードを利用した場合でも、通行料金は自分のETCカード(クレジットカード)に請求されます。

Q2.ETCカードはいつセットする?

ETCカードは、走行前に車載器へセットしておきましょう。なお、サービスエリアやパーキングエリアなどで車から離れる際は、盗難や熱による破損を防ぐため、ETCカードを抜いて携行することをおすすめします。再出発する際には、ETCカードを忘れずに車載器へセットしましょう。

Q3.走行中の注意点は?

ETCレーンを通過する際は、時速20km以下で進入し、ETC開閉バーが開いたことを確認してから通過しましょう。時速20kmを超えると、ETC開閉バーに接触する恐れがあるため注意が必要です。

また、ETCカードが車載器に正しく挿入されていない場合などは、通信エラーによりETC開閉バーが開かないこともあります。ETCレーンに進入する際は、いつでも安全に停止できる安全な速度を守り、先行車両と車間距離を十分に確保することが大切です。

Q4.ETCカードを失くしたらどうする?

ETCカードを紛失した場合は、第三者による不正利用を防ぐため、速やかにETCカードの発行会社に連絡し、利用停止の手続きを行いましょう。その際は、警察への遺失届の提出が求められる場合があります。

ETCカードの再発行を希望する場合は、発行会社の所定の手続きにしたがって申し込みます。再発行には手数料がかかるのが一般的です。また、新しいETCカードが届くまでに1〜3週間程度かかるため、日頃から紛失しないような管理が大切です。

まとめ

ETCカードは、有料道路などの通行料金をキャッシュレスかつ後払いで支払えるカードです。ETC専用レーンに設置された路側アンテナと車載機が無線通信を行うことで、通行料金が自動で精算されます。

料金所での停止時間を省けるため、スムーズに通行できる点が大きなメリットです。さらに、通行料金の割引やポイント還元など、金銭面でもお得に利用できる特典があります。クレジットカードに付帯するETCカードであれば、ETCマイレージサービスのポイントと、クレジットカードのポイントとの二重取りも期待できるでしょう。

一方で、発行元によっては発行手数料や年会費がかかる場合があるほか、ETC車載器の購入・設置が必要になるなどのデメリットもあります。利便性や金銭的なメリット・デメリットを踏まえたうえで、利用を検討することが大切です。

ETCカードの利用を検討している人には、三井住友銀行が提供するデジタル口座の「Oliveフレキシブルペイ」に付帯できるETCカードもおすすめです。ETCカードとしての利便性や各種割引に加え、Olive独自のサービスによって、日常生活とカーライフの両面で便利さとお得さを享受できます。

  • 2026年8月現在の情報です。今後、変更されることもありますのでご留意ください。
續恵美子
ファイナンシャルプランナー(CFP®、ファイナンシャル・プランニング技能士)。
生命保険会社にて15年勤務したあと、ファイナンシャルプランナーとしての独立を目指して退職。その後、縁があり南フランスに移住。夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。
渡仏後は2年間の自己投資期間を取り、地元の大学で経営学修士号を取得。地元企業で約7年半の会社員生活を送ったあと、フリーランスとして念願のファイナンシャルプランナーに。生きるうえで大切な夢とお金について伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談等で活動中。

シリーズの記事一覧を見る

関連記事

キャッシュレス