そもそもETCカードとは?

ETCカードとは、ETCシステム(Electronic Toll Collection System)を利用して、高速道路などの有料道路の通行料金を精算(決済)するためのICカードです。

ETCカードをETC車載器に挿入し、有料道路の入口・出口ともにETC専用レーンを通過することで、通行料金が後日、口座引き落としなどの方法で精算(決済)されます。具体的な精算方法はETCカードの種類によって異なりますが、有料道路をキャッシュレスで後払い利用できるカードといえます。

ETCカードの種類

ETCカードは大きく分けて3種類あります。いずれもETCによる通行料金の支払い以外には利用できないという共通点がありますが、利用対象者や特徴、費用などはそれぞれ異なります。

利用対象者および特徴 費用
ETCクレジットカード クレジットカードに付帯して発行される。 発行手数料、年会費は各クレジットカード会社によって異なる。
ETCパーソナルカード クレジットカード契約をしない人でも利用できるETCカード。 1枚につき、年会費が1,257円(税込)かかる。別途、デポジット(保証金)が必要。
ETCコーポレートカード 要件を満たし、大口・多頻度割引制度を利用する人向けに発行される。 1枚につき、取扱手数料が年間629円(税込)かかる。

ETCクレジットカード

ETCクレジットカードは、クレジットカードに付帯して発行されるカードです。ETCクレジットカードを利用した際の通行料金は、ほかのクレジットカード利用分とあわせて後日請求されます。

発行するクレジットカード会社やクレジットカードの種類によって、発行手数料や年会費の有無は異なります。

ETCパーソナルカード

ETCパーソナルカードは、クレジットカードを持っていない人でもETCを利用できるよう、高速道路六会社が共同で発行するETCカードです。高速道路六会社とは、東日本高速道路株式会社、首都高速道路株式会社、中日本高速道路株式会社、西日本高速道路株式会社、阪神高速道路株式会社、本州四国連絡高速道路株式会社を指します。

クレジットカードの発行を伴わず、デポジットを預託することで申し込めます。ただし、申込書記載内容の審査があります。

また、利用金額がデポジット額を超過すると、一時的に利用が停止される場合があります。

有料道路などの通行料金は、1ヵ月単位で、あらかじめ登録した金融機関口座から引き落とされます。

また、ETCパーソナルカードには年会費(1,257円/税込)がかかります。

ETCコーポレートカード

ETCコーポレートカードは、主に事業利用などで有料道路などの通行料金の大口・多頻度割引制度を利用するためのETCカードです。法人に限らず、個人でも申し込めます。

ただし、発行・貸与を受けるには、東日本・中日本・西日本の高速道路三会社が定める要件を満たしたうえで、保証金の預託または銀行などの金融機関が発行する保証書の提出が必要です。

有料道路などの通行料金は、1ヵ月単位で利用分がまとめて請求されます。支払方法は、請求書に基づいて指定口座へ振り込むか、あらかじめ登録した金融機関口座から引き落とされるかのどちらかです。

なお、ETCコーポレートカード1枚につき年額629円(税込)の取扱手数料がかかります。

ETCカードの作り方と手順

ここからは、一般的に個人向けとされるETCクレジットカードとETCパーソナルカードの作り方を紹介します。それぞれ、申込から発行までの手順を確認していきましょう。

クレジットカードと同時に新規で申し込む場合

まだクレジットカードを持っていない場合や、現在持っているクレジットカードとは別のクレジットカードでETCカードを作りたい場合は、クレジットカードの新規申し込みと同時に申し込めます。クレジットカード申込画面の「ETCカードを申し込む」などの項目にチェックを入れましょう。

そのあと、クレジットカードの審査が行われ、審査に通過するとクレジットカードとETCカードが発行されます。

ETCカードの作り方 ―新規発行の場合―

クレジットカードに追加して発行する場合

すでにクレジットカードを持っている人は、追加でETCカードを作れます。

契約しているクレジットカード会社のWebサイトや公式アプリから、付帯カードとして申込可能です。一般的には速やかに発行されることが多いものの、詳細はカード会社により異なります。

ETCカードの作り方 ―追加発行の場合―

ETCパーソナルカードを発行する場合

未成年でクレジットカードを作れない人や、クレジットカードを持ちたくない人は、ETCパーソナルカード事務局へ申し込みましょう。

申込は、高速道路六会社が共同運営する「ETCパーソナルカードWebサービス」の「ETCパソカ申込書作成」ページで、申込者情報やデポジット額、支払い口座などの必要事項を入力し、申込書を作成・印刷します。印刷した申込書に自署・押印したうえで、本人確認書類のコピーを貼付し、ETCパーソナルカード事務局に郵送します。

なお、申込者が未成年の場合は、親権者の自署による同意に加え、申込者と親権者との続柄が記載された住民票の提出も必要です。

そのあと、ETCパーソナルカード事務局からデポジットの払込用紙が届いたら、デポジットを振り込みます。入金が確認されると、ETCパーソナルカードが発行されます。デポジット額は申告する平均利用月額をもとに決まり、最低金額は3,000円です。

ETCパーソナルカードの作り方

ETCカードを作るメリット

ETCカードにはさまざまなメリットがあります。以下で、主なメリットを紹介します。

有料道路の料金所をスムーズに通過できる

ETCシステムの専用レーンでは、無線通信により通行料金が自動で精算されます。そのため、入口で通行券を受け取ったり、出口で現金を支払ったりする必要がありません。料金所での停車や支払いの手間が省けるため、スムーズな通過が可能となり、移動時間の短縮にもつながります。

通行料金の割引を受けられる

ETCカードを使うと、休日や深夜の通行料金の割引が受けられます。また、地域によっては平日の朝夕の時間帯でも割引が受けられます。

ETCマイレージサービスでポイントを貯められる

ETCカードをETCマイレージに登録しておくと、通行料金の支払額に応じてポイントが付与されます。貯まったポイントは還元額(無料通行分)に交換したうえで、通行料金の支払いに利用できるためお得です。

クレジットカードのポイントも貯められる

ETCクレジットカードの場合、通行料金はクレジットカードの利用料金として請求されるため、クレジットカードのポイント付与対象となります。ETCマイレージのポイントとクレジットカードのポイントを二重で獲得できるため、よりお得になります。

レンタカーでも使用できる

ETCカードはETC車載器とセットで使用する必要がありますが、レンタカーでもETC車載器が搭載されていれば使用できます。旅行先でレンタカーを利用する場合はもちろん、車を所有しておらず、時々レンタカーを利用する人にとっても、ETCカードを作っておくと有料道路を便利かつお得に利用できます。

スマートICを利用できる

ETCカードを挿入したETC車載器搭載車であれば、スマートICを利用できます。スマートICはETC搭載車両のみが利用できる高速道路のインターチェンジで、一般レーンとETC専用レーンが併設された通常のインターチェンジに比べ、よりスムーズな通行が期待できます。

ETCXを利用できる

会員登録が必要ですが、ETCカードがあればETCXを利用できます。ETCXは、有料道路だけでなく、駐車場やガソリンスタンド、EV充電スタンド、飲食店のドライブスルーなどで利用できる、無線通信によるキャッシュレス決済サービスです。車内にいながらタッチレスで決済できるため、より快適で便利なカーライフが期待できます。

ETCカードの選び方

これからETCカードを作ろうと思っている人は、次のポイントを意識して選ぶとよいでしょう。

年会費

ETCカードは基本的に年会費がかかりますが、ETCクレジットカードの場合はクレジットカード会社によって取り扱いが異なります。年会費の有無や、無料となる条件などを事前に確認しておきましょう。

発行手数料

年会費とは別に、ETCカードの発行に手数料がかかる場合もあります。新規発行時はもちろん、磁気不良や紛失などで再発行が必要になる可能性もあるため、発行手数料を抑えられるものを選ぶとよいでしょう。発行手数料の有無や金額、無料となる条件を事前に確認しておきましょう。

発行にかかる期間

ETCカードの発行にかかる期間も考慮して選ぶとよいでしょう。ETCカードの種類や申込方法、発行会社などによってかかる期間は異なりますが、おおよその目安は以下のとおりです。

  • クレジットカードの新規発行と同時に申し込む場合:2週間〜1ヵ月程度
  • クレジットカードに追加して発行する場合:2週間〜1ヵ月程度
  • ETCパーソナルカードを発行する場合:1ヵ月程度

ただし、クレジットカードの新規発行と同時に申し込む場合、書類の不備や信用情報の確認などにより審査に時間がかかると、ETCカードの発行にも時間を要する可能性があります。申込時の記載ミスや必要書類の漏れ等に注意しましょう。

ポイント還元率

ETCクレジットカードの使用で貯まるポイントは、クレジットカード会社のポイントプログラムに従うのが一般的です。クレジットカードのポイント還元率を確認し、できるだけ高いものを選ぶことで、よりお得に利用できます。

ポイントの交換先

ETCクレジットカードの使用で貯まったポイントの交換先も確認しておきましょう。スーパーやコンビニでの買い物、クレジットカード請求額への充当など、普段使いできる交換先があるETCクレジットカードを選ぶと、ポイントを有効に活用できます。

クレジットカードの特典や優待

付帯元(親元)となるクレジットカードの特典や優待も確認しましょう。例えば、飲食店での割引や銀行ATM手数料の無料特典など、その内容や種類はクレジットカードによってさまざまです。自分のライフスタイルに合った特典や優待が受けられるものを選ぶとよいでしょう。

ETCカードの使い方と注意点

ここからは、ETCカードの使い方および注意点を解説します。

ETC車載器に正しく挿入する

ETCカードはETC車載器に正しく挿入しましょう。正しく差し込めていない場合、無線通信の送受信ができずETCカードを使えません。差し込みが十分か、正しい向きで挿入できているか確認したうえで通行しましょう。

ETCレーンの通過速度を守る

ETCカードや車載器の通信エラーを防ぐため、ETC専用レーンを通過する際は速度を時速20km以下に落とし、レーン内では徐行することが大切です。

ETCカードを車内に放置しない

ETCカードは車内に放置しないよう注意しましょう。紛失や盗難のほか、車内の高温による熱破損を防ぐためにも、使用しないときは車載器から抜き取り、自分で持ち運ぶようにしましょう。

家族や友人と貸し借りしない

ETCカードの利用者は、カード会社等の規約に従う必要があります。家族が利用する場合は、家族カードに紐づくETCカードの発行等を検討しましょう。

有効期限が切れていないものを使う

ETCカードにも有効期限があります。一般的には自動更新され、更新時期や更新方法はカード会社により異なるため、事前に確認しましょう。

引き落とし口座残高を確認する

ETCカードを利用した際の通行料金は後払いとなります。ETCクレジットカードの場合、ゲート通過時に通行料金が自動で精算され、後日、ほかのクレジットカード利用代金と合算して引き落とされます。残高不足による引き落とし不能を防ぐため、利用額や口座残高は事前に確認しておきましょう。

ETCカードを作るなら三井住友銀行の「Olive」がおすすめ

これからETCカードを作る人は、三井住友銀行の「Olive」で申し込みされてはいかがでしょうか。

口座もカードもスマホ1つで完結する「Olive」とは?

Oliveとは、SMBCグループが提供するモバイル総合金融サービスです。「口座」「決済」「資産運用」「ポイント」など複数のサービスをスマートフォン1つでまとめて管理できます。

Oliveアカウントを開設するとデビットカード、クレジットカード、ポイント払い、追加したカードでの支払いの4つの決済機能とキャッシュカード機能が1枚に集約された「Oliveフレキシブルペイ」が発行されます。このOliveフレキシブルペイに付帯で、ETCカードの申込が可能です。

「Olive」ETCカードの特徴

Oliveフレキシブルペイ Visa InfiniteのETCカードは、年会費永年無料です。

OliveのETCカードで支払う通行料金は、Oliveフレキシブルペイのクレジットモードと紐づいて決済されます。Oliveフレキシブルペイをデビットモードやクレジットモードで利用すると、利用金額に応じてVポイントが還元され、ETCの利用分もポイント還元の対象です。

さらに、ETCの利用金額はOliveフレキシブルペイのランクごとに設定された特典条件の利用額にも加算されます。たとえば、Oliveフレキシブルペイ ゴールドでは、年間100万円以上の利用で翌年度以降の年会費(税込5,500円)が無料となり、さらにVポイント1万ポイントが付与される等の特典があります。普段の買い物などに加えてETCの利用分も合算されるため、年間利用額が増え、特典条件を達成しやすくなるでしょう。

「Olive」でETCカードを申し込む方法

OliveでのETCカード申込は、三井住友銀行アプリで行えます。アプリにログイン後、以下の手順で手続を進めます。

  • 1.画面中段の「○○に設定中>」をタップ
  • 2.クレジットモードの右上「○Tap」をタップ
  • 3.表示された画面右下にある「すべて」をタップ
  • 4.画面をスクロールして、「付帯カードのお申し込み」をタップ
  • 5.遷移された三井住友カード(株)のWebサイトで「三井住友ETCカード>」をタップ
  • 6.「お申し込みはこちら>」をタップ

そのあとは、画面の指示に沿って手続きを進めましょう。

なお、ETCカードはOliveの契約者本人のみが使用できます。家族がETCカードを利用する場合は、クレジットカードの家族カードを発行し、その家族カードにETCカードを紐づけて発行する必要があります。

ETCカード作成に関するよくあるQ&A

最後に、ETCカード作成に関してよくある質問と回答を紹介します。

発行時に審査は行われる?

ETCクレジットカードの場合は、クレジットカード自体の入会審査が必要です。審査なしでETCカードを作りたい場合は、すでに保有しているクレジットカードに追加で申し込むか、ETCパーソナルカードを利用する方法があります。ただし申込内容の審査は行われます。

学生でも申し込むことは可能?

学生でも、ETCクレジットカード・ETCパーソナルカードのいずれも申し込みが可能です。

年齢条件は、クレジットカードは一般的に18歳以上(高校生を除く)、ETCパーソナルカードが16歳以上です。ただし、クレジットカード会社やクレジットカードの種類(ランク)によっては20歳以上とされる場合もあるため、事前に確認しておきましょう。

家族用の追加カードは存在する?

ETCクレジットカード・ETCパーソナルカードのいずれも、契約者本人のみが利用できます。家族がETCカードを利用する場合は、クレジットカードの家族カードを発行し、その家族カードにETCカードを紐づけて発行する必要があります。

ETCパーソナルカードの場合は、家族名義での新規申込と、デポジットの入金が必要です。

まとめ

ETCカードがあると、有料道路の通行料金をキャッシュレスかつ後払いできます。料金所での停車時間や現金を用意する手間を省けるため、よりスムーズな通行が可能です。

ETCカードには、クレジットカードに付帯させるものと、デポジットを入金し単独で発行するものがあります。クレジットカードに付帯する場合はデポジットが不要で、クレジットカードのポイントや特典を受けられる点がメリットです。

ただし、付帯元となるクレジットカードによってポイント還元率やポイントの交換先、特典内容は異なるため、自分の使い方に合ったものを選ぶことが大切です。

また、三井住友銀行から提供しているデジタル口座のOliveフレキシブルペイでは、Oliveアカウント契約者に発行される「Oliveフレキシブルペイ」にETCカードを付帯できます。Oliveは、アプリ1つでお金の管理・支払い・ポイント活用等ができるモバイル総合金融サービスです。

ETCカードの年会費やVポイント還元率、特典面でもさまざまなメリットがあり、上手に活用することでお得に利用できるでしょう。

  • 2026年8月現在の情報です。今後、変更されることもありますのでご留意ください。

續恵美子

ファイナンシャルプランナー(CFP®、ファイナンシャル・プランニング技能士)。
生命保険会社にて15年勤務したあと、ファイナンシャルプランナーとしての独立を目指して退職。その後、縁があり南フランスに移住。夢と仕事とお金の良好な関係を保つことの厳しさを自ら体験。
渡仏後は2年間の自己投資期間を取り、地元の大学で経営学修士号を取得。地元企業で約7年半の会社員生活を送ったあと、フリーランスとして念願のファイナンシャルプランナーに。生きるうえで大切な夢とお金について伝えることをミッションとして、マネー記事の執筆や家計相談などで活動中。

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